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番外編:たまには尺を長くしてみる! かすみくんとあかりちゃん


投稿を始めてしばらくは反応ゼロかと覚悟していたので

思ったより読んでいただけて感謝です!

そこでサービス回に……なるかな?

※本編更新も午後3時か4時にする予定


 

 明梨あかりは、なにか久しぶりな気がする。

綺羅きら』のカウンターで香純かすみと向かい合うかたちで、開店の準備だ。

 香純はいくつも駄菓子の大袋をあけて、少しずつトレイにり分けている。

 明梨は酒の在庫チェックをしている。


「最近、行き過ぎてるなあ」

「どこへですか?」

「あたしのイメージがだよ」

(今日は何が始まるのかなあ……)


「本来、あたしってさ、自分んちでは長Tながてぃーでごろごろしてさ」

「はあ」

「あたしってけっこうかわいいよねー程度で満足して、お茶でも飲んで、それでよかったんだ」

 見たことはないが、想像できる。


「あー、素材がいいですもんね、ほんとの美人ってそんなものかもですね」

「……なぜナチュラルにほめる?」

「地震や台風に逆らっても仕方ないでしょう」


 香純は開店前に飲むことはあまりない。

 いまは、自分で買ってきた缶のハイネケンを水代わりにときどき飲んでいる。


「……聞かなかったことにするが、元々はそうだったんだよ」

「はい、わたしもそれが好もしいかなと」

「お客さんたちな、来てくれるのはありがたいが、ついあいつらの期待に応えてしまってな」

 彼らが悪いというのだろうか。

「……えーと、いまも抜けてないですよ、武将さんか魔王さんが」


「そうか、そうかあ」

 香純は手にしたハイネケンをぐいと飲み、それから前方の虚空を見つめた。


(これで、演技でもなんでもない……と思う、でも)

 ため息をついている香純の横顔を見る。

 オタクなお客さんたちの掲示板っぽいつぶやきを思い出した。

(美しければそれでよい)


 愛か、愛なのか、百合なのか、いや違った。

 このごろ落ち着いたつもりの明梨の思考が、乱れた心電図のように揺れている。

(しっかりしなきゃ)


「アカリちゃん、あたし決めたよ」

「何をですか」

「アカリちゃんにはずかしくない、立派なママさんとして復活するんだ」

 復活も何も見た記憶がないけれど、今日はツッコミもオチもいらないよねと明梨は考えた。


 この世界に愛と祝福と、つかのまの安息を。


香純「アカリちゃんからツッコミをとったら何になるの、百合モドキ?」

明梨「観念しました、不肖ながら明梨、聖女となりて魔王さまをおいさめしとう存じます」

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