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詩歌集

いつかの恋が忘れられなくて…


 さようなら。


 そう言って今日、彼と別れた。


 これで、何人目なんだろう。


 もう、どのくらいの人と付き合ったかわからない。


 忘れたくて。


 忘れられなくて。


 彼のことが忘れられなくて。


 初めてできた恋人のことが、忘れられなくて。


 彼のことを忘れるために、たくさんの男の人と付き合って。


 たくさんの男の人とキスして。


 たくさんの男の人と身体を重ねて。


 それでも忘れられない、彼のこと。


 


 別れたくなんてなかった。


 別れるしかなかった。


 高校の頃。


 彼は父親の仕事の都合で、遠くの県に引っ越さないといけなくなって。


 高校生に『遠距離恋愛』なんて現実的じゃないから。


 彼が泣きながら、さようならとごめんを言った。


 彼が泣くから私は泣けなくて。


 幸せになれよ、バーカ!


 そう言って、彼とはさよならした。


 そしてその日、私はお家でひとり、朝が来るまで泣いた。


 彼が引っ越した後。


 周りに『ビッチ』って噂されるほど、男の人を取っ替え引っ替えした。


 それでも。


 どんな男の人と付き合っても。


 どんな男の人と寝ても。


 大人になっても。


 初めての恋人の彼を。


 君のことがどうしても忘れられなくて───


 


 ふと、大空ソラを見上げる。


 何処までも繋がる大空。


 大空を見上げながら、君のことを想う。


 ───君は今、幸せでしょうか?私は…


 パタパタとした足音が、こちらに向かってくる。


 ごめん、遅れたと、汗だくになりながら言う彼。


 汗だくの彼に抱きつき、彼の唇にキスする。


 ───君は今、幸せでしょうか?私は…




 君とまた一緒に居られて、とても幸せです………




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― 新着の感想 ―
[良い点] これは素直に初恋の彼とまた一緒になれた、と受け取ってもいいですか?違ってましたらすみません……! 主人公、ビッチでも心はピュアですよね。 健気で泣けてきます( ;∀;)
2022/09/24 13:14 退会済み
管理
[良い点] こ、これは!? ラストの一行が気になりますね…。 たくさんの人と重ね…。ん~…汗 FUKUZATU☆★☆★ 最初の初恋でウマ~く行ってほしいもの。 神話みたいに天の許嫁みたいにウマ~く行き…
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