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アイロンピッチ 大学野球編  作者: 仲間共成
3/12

第2話「お前らがどんなに下手だろうが俺の知った事ではないわ」

 全国制覇に貢献した我妻。

 しかし、プロには行かないと決意。

 そんな我妻が選んだ進学先は、「銘央大学」。

 スポーツ推薦に合格し、我妻は大学への進学を決めた。

 高校の卒業式と大学の入学式を終え、大学生としての人生が始まったのだった―――――


 ――――――――――


 その8日後―――――

 「……ここか」

 やってきたのは、野球部がいるグラウンド。


 「来たか、我妻」

 部の監督が迎えて来た。

 「我妻が来たか…… それでは、今年の新入部員が全員揃ったので、自己紹介をしてもらう!」

 入ってきた1年は、俺以外には8人いた。

 「秋野祐太(あきのゆうた)です、高校時代にキャッチャーをやっていました。 よろしく!」

 秋野という奴の出番が終わり、俺の番が回ってきた。


 「我妻鋼志郎です。 高校では、ピッチャーとして活躍していました。 このチームに、必要不可欠なエースになりたいと思っています。 よろしくお願いします」

 「我妻って……まさか、あの我妻?」

 「偽者じゃねえよな!?」

 部の先輩が何か騒がしい。

 無視すれば良いだけの話か。

 とにかく、全員の自己紹介は終わった。

 後は、練習するだけだ。

 そのために、グラウンドへ向かった。


 が、チームメイトは―――――

 「このフライ……ここか?」

 守備は下手くそ、

 「まずはこの球……あっ!」

 投手はノーコン(※)、

 ※……コントロールの悪いピッチャーの事。


 「打てねえよこんなの!」

 バットを持たせては空振りを連発。

 「全く……。 本当に、練習になっているのか?」

 俺は思わず、口を滑らせてしまう。

 「この野郎!」

 「おい、落ち着け!」

 「そうだぞ! お前がやらかせば、この野球部の評判は……!」

 チームメイトに胸ぐらを掴まれそうになった。

 「仕方ないな。 俺が、お前らにとって理想的なプレーを見せてやる」

 そう言った俺は、守備練習ではフライを簡単にキャッチし、投球練習では球威、キレ、ノビの全てがチームメイトと比べ物にならないピッチングを見せつけ、1打席のみの打撃練習では左中間にあたる位置にボールを飛ばした。

 「ピッチャーの俺の割には、打撃は出来すぎだな……」

 俺は打撃練習の後にそう呟く。


 「凄い……。 これが、高校野球全国大会出場者の実力……」

 マネージャーが驚いた。

 「これほどの逸材、銘央大野球部では初めてだ。 今年から4年間、かなり面白くなりそうだ」

 監督もこの反応。


 銘央大学の「ポンコツ」野球部に入った我妻。

 しかし、我妻の大学野球での挑戦はここで終わる訳が無い。

 夏期スーパーコメットリーグまで残り4ヶ月、我妻の所属する銘央大学は勝利を幾つ挙げられるのか―――――。

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