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反撃
先日の節分は、ちょっとむしゃくしゃしていた。
普段は小馬鹿にして恒例行事など執り行わないのだが、憂さ晴らしを兼ねて豆を買った。慣習にかこつけて、堂々と鬼に八つ当たりしてやろうと思ったのだ。
後で部屋を掃除するのは自分なのだが、そこは敢えて考えない事にする。
鬼は外、と叫びながら、全力でそこら中に豆をぶん投げた。安い話だが、大分ストレス解消になったような気がした。
翌日の夜。家の前まで帰ってきたら、突然小粒で硬い何かをばらばらと複数ぶつけられた。
驚いて見回したが、どこにも人影はない。
一体何が飛んできたのだと足元を見ると、そこには豆が散らばっていた。
余計な悪意の籠った分を、投げ返されたのかもしれないと思った。




