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  作者: 鵜狩三善
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首車

 丁度青信号が見えて小走りになったのだが、残念ながら直前で赤に変わってしまった。ついてない。

 舌打ちしながら停車中の車へと視線を転じ、そして身が竦んだ。

 横断歩道の白線、そのぎりぎりに鼻面をつけたワゴン車。その平たい屋根の上に、無数の生首が乗っていた。

 首たちは俺と目線が合うなり一斉に眉をしかめ鼻をひくつかせ唇を歪め、「ああ」だの「おお」だのと言葉未満の音を紡ぐ。

 どうしてか切実に訴えかける響きだと知れた。


 けれどそれ以上が起きる前に、車の側の信号も変わった。

 無念げな首を満載のままワゴンは動き出し、そして遠く走り去った。

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