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  作者: 鵜狩三善
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口ごもる

 今日はおかしな日だった。

 会う人会う人が私の顔を見るなりで、「あ」と小さく漏らす。そうして気まずそうに口ごもって目を逸らす。

 知り合いばかりでなく、通学途中ですれ違っただけの人間までもが、私の顔を直視するとそのようにする。

 ひどく気味と居心地が悪かった。


 駆け足で家に帰って、やれやれと一息をついた。

 どうやら両親は不在のようで、その事に少しだけ安堵する。親なら大丈夫だとは思うが、家でまであんな目に遭ったのではたまらない。

 と、その足元に尻尾を振り回しながら飼い犬が駆け寄ってきた。

 お出迎えご苦労とひっくり返って見せる腹を撫でていると、突然犬が動きを止めて私の顔をじっと見た。

 そして、


「あ」


 小さく漏らし、口ごもって目を逸した。

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