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  作者: 鵜狩三善
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狂い咲く

 祖父の家の庭には木蓮の木があって、祖父は床に伏してからも、よくその木を眺めていた。

 その祖父が他界した折、庭の木蓮は一斉に花を咲かせた。それは祖父を(しの)んでだろうと、皆口々に噂した。


 それからしばらくして、祖父の家を取り壊す事になった。残念だが木蓮の木も切った。すると木の下から人骨が出た。最早誰のものとも知れない、古い古い人骨だった。

 あの狂い咲き。

 それは祖父の死を悼んでではなかったのかもしれない。

 そう思ったが、今度は誰も口にはしなかった。

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