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  作者: 鵜狩三善
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踏み殺す

 嫌な夢を見るようになった。

 眠っているとごそごそと物音が聞こえてきて、やがて何か小さなものが、耳から俺の中に入ろうとする感触がある。しかし夢の中の俺は眠ったままなので身動きもならず、それを知りながら何も出来ない。

 なんとも苛立たく、そして不快な夢だった。

 お陰でとろとろと浅くしか眠れず、寝入ればすぐに目を覚まし、疲労が抜けなくなった。友人にも「顔色が悪い」「目の(くま)が酷い」などと案じられるまでになった。


 ある時腹立ち紛れの八つ当たりで、枕を思い切り殴りつけた。

 するとぎゃっと悲鳴が上がり、それから枕カバーにじんわりと、血のようなものが(にじ)んできだ。

 もう一度徹底的に踏みつけてから、中は確認せずにゴミに出した。

 以来、嫌な夢は一度も見ない。

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