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  作者: 鵜狩三善
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盗み食い

 最近、気がつくと、買い置きのお菓子が減っている。

 父も母も辛党である。姉の仕業と決め込んで文句を言いに行ったところ、実は姉の部屋でも同様の事態が発生していたのだと判明した。姉は姉で私に疑念を抱いていたのだという。

 誰が盗み食いするのかは知らないが、ここはひとつ、食べ物の恨みを思い知らせてやろう。姉妹で額をつき合わせて策を練った。


 それから草餅を作った。

 幾つかはその日の内に食べて、残りにラップをかけてとっておいた。砂糖を混ぜた黄な粉をまぶしてあとは食べるだけの風情だが、実はこっそり目印がついているものがる。その中にはたっぷり七味を練り込んであった。



 翌日、案の定というべきか、草餅の数が減っていた。調べてみると見事、目印つきものがなくなっている。

 部屋のものが盗み食いされる事はそれきりなくなり、私と姉は凱歌を上げた。

 しかしよくよく考えれば得体の知れないモノが家の中に忍び込んで来ていたわけで、思えば随分と怖い話である。

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