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  作者: 鵜狩三善
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手を握る

 眠い目を擦りながらベッドから抜け出した。

 顔を洗うべく洗面所に向かおうと、部屋のドアノブを(つか)む。

 と、異様な感触がした。

 生暖かい。そして柔らかい。

 何事かと目を落とすと、それはノブではなく人の手だった。手首だけがドアノブの位置に、握手でも求めるかのように生えている。

 私は迂闊(うかつ)にもそれを握ってしまったのだった。


 慌てて手を離そうとするが、向こうが握り締めて離してくれない。どうやっても振りほどけない。

 なんでこんな目にと涙が出そうになって、はっと閃いた。

 隣室は姉の部屋だ。大声で助けを求めれば、きっとなんとかしてくれるに違いない。


「お姉ちゃん、助けて!」

「助けて欲しいのはこっちの方!」


 叫び声に、間髪入れぬ応答があった。

 どうやら姉妹揃って、同じ目に遭っているようだった。

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