記録課による前書き
―国が複数存在し、土地があれば戦争は必ず起きる
そう断言したのは20年前に召喚された勇者でありながら剣聖のスキルを持った異世界人である。彼は異世界に召喚されたにも関わらず焦ることなく冷静にこの国とこの世界の状況を理解、そして分析し、この国とこの世界に平和をもたらした。
そして、勇者様と共に召喚された聖女様はこの世界に存在する聖女伝説と同じように浄化のスキルを持っていた。聖女様は異世界の知識と技術をこの世界のものと組み合わせ、医学、魔法に多大なる影響を与え、魔法化学という新たな学問を設立された。
そして聖女様と勇者様はお互いに手を取り合い、この国と世界をより良いものへと作り替えていかれた。
この書は彼らの功績と努力そして栄光を讃え、未来永劫この事実を伝えていくための記録である。
聖女様からの強い要望により、この書の題を王立記録課の考えていた『新・勇者聖女伝説』ではなく、『ウチら永久不滅マヂ話』として保存する。我々は異世界特有の言葉を完璧に理解できない。よってこの題に、「勇者様や聖女様が空想や伝説のようなあやふやな存在ではなく、たしかに存在したのだ」という意味が込められていると聖女様直々に教わった時には我々記録課は感激のあまり涙してしまった。だが、この題が決まった際、勇者様が死んだ魚のような目をしていらっしゃったのはなぜであろうか?
最後に勇者様と聖女様からの格言のひとつでこの前書きを締めようと思う。勇者様も聖女様も異世界特有の言葉を扱いになるため、この格言の意味もともに書き記しておく。
――ツッコミはやりたいかやりたくないかじゃない、やらなきゃ場が回らないから、やるしかないんだ(勇者 アキト)
意味:相手を思いやることが最も重要である
――カラコンつけまコスメ厚底アクセこれさえあればギャルは最強。そんでうちにはマブがいっから、なお最強(聖女 ハルチ)
意味:いついかなる時でも自分を見失わないことが最も重要である




