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第4話 【仙道 莉来】は意外と不器用

 ◇数日後


「変わった様子はあったか?」と、お皿を洗いながらそんな質問をする。


「特には...。けど、やっぱあの話聞いた後だと普通に笑えないって言うか...」


「悟られたらそれこそヤバいだろ。下手したら教えてくれたあの子達に被害がいく可能性もある。今はできるだけ自然に...「分かってますよ!...それくらい...」


 いつも余裕綽々で何でもこなす仙道が、余裕なんか全くなくて...ただ焦っているその様は...どう考えても普通ではなかった。


「...はぁ。分かったよ。この数日、俺も色々考えてたから...」


「先輩?」


「手を貸してやる。まぁ、俺にできる範囲でだがな」


「...ありがとうございます」と、そういった瞬間緊張の糸が切れたのか倒れる仙道。


「ちょ!?おい!大丈夫か!?」



 ◇


「...ここは」


「休憩室だ。いきなり倒れたんだぞ。覚えてるか?」


「...いえ。全く。...ご心配おかけしました」


「らしくないこと言うなよ。とりあえず、もう少し休んでろ。ほれ、これ飲んで」と、スポーツ飲料を手渡す。


「...ありがとうございます」


「おう」


 そのまま先輩はお店に行ってしまった。


 なんとか体調が戻った私はその日の帰り、先輩と二人で帰っていた。


「今日はありがとうございました」


「別に大丈夫だ。んで、俺が考えた安全に別れる方法なんだが...。やっぱ、あの先輩には関野峰?だっけか?その子が合ってると思うだよ。実際、あの子の方はまだ諦められてなさそうだしな」


「知ってるんですか?想和のこと」


「調べた。べ、別にあんたのためじゃないんだからね!//」


「私のためじゃなくコソコソと調べたら、それ普通にストーカーですよ」


「...」


「じょーだんです。ありがとうございます」


「まぁ、だからあの男にはあの子しかいないと思わせることが大切だってこと」


「...そんなことできるんですか?」


「...まぁ、できるんじゃね?俺は運命っていうのは偶然による喜ばしい勘違いだと思ってるからな。演出次第でなんとでもできるってこと」


「...偶然による喜ばしい勘違い...w」


「おい、バカにしてるのか?」


「しっwしてませんよーwまったくw」


「ったく、その調子なら問題ないな。ひとまずなんかあったら俺に相談してくれ。できれば証拠が残らない方法で」


「...ですね。携帯も見られることあるので、気をつけます」


 さて、どうやって演出したものか...。

いや、それより先に...接触してみた方が早いか。



 ◇翌日


 昼休みに教室を抜け出し、1年生の教室に向かう。


 そして、到着すると教室の近くにいるひとに「ごめんね。関野峰さん呼んでもらえるかな?」と声をかける。


 すると、少しして彼女がやってくる。


「...えっと...関野峰ですけど」



挿絵(By みてみん)


「ちょっと話があるんだけどいいかな?」


「...はぁ」と、少し困惑しながらも着いてきてくれた。


 そのまま階段の踊り場らへんで話を切り出す。


「...実は俺...仙道の事が好きなんだ」


「...はぁ」と、仙道の名前を出すと怪訝そうな表情に変わる。

当然だ。好きな人を奪った憎き相手だからな。


「俺は仙道と同じバイトでさ...結構仲良いんだけど、どうやら二人ちょっと別れそうなんだよ」


「...本当ですか?それ。今日だって教室でイチャイチャしてましたけど」


「うん。表面上はね。けど、結構ギクシャクしてるみたいでさ。ちなみに、関野峰さんは...そういう話、春川先輩から聞いてないの?」


「...最近はあまり話してないので」


「そうなんだ!今でも好きだったりする?」


「...なんでそんなこと初対面の人に言わないといけないんですか」


「そうだよね、ごめん。だけど、もし好きなら...俺たち協力し合えるんじゃないかなって思って!」


「...ふーん。まぁ...確かに魅力的な提案ではありますけど」


「でしょ!てことで、よろしく!あっ、ごめん!忘れてた!俺の名前は国見くにみ 星矢せいや!」


「...よろしくお願いします」


 こうして、ようやく1歩目の運命が始まる。

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