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第0話 プロローグ

 世の中では負けヒロインと勝ちヒロインが存在する。




 うちの学校で言うなら負けヒロインの代表は...


操上(そうがみ) 亜萌(あも)関野峰(せきのみね) 想和(そわ)安生(あんじょう) 五葉(いつは)などが挙げられる。




 逆に勝ちヒロインを挙げるのであれば...


仙道(せんどう) 莉来(りら)四条(しじょう) 雪花(せっか)勅使河原(てしがわら) (らら)などがいる。




 ひとりひとり、紹介するとしよう。


【関野峰 想和】は現在高校1年であり、狙った相手は3年の【春川(はるかわ) 大樹(だいき)】である。


二人はどうやら少し歳の離れた幼馴染という関係らしく、昔からずっと一緒であり小さい頃にはお互いの将来を何度も約束したことがあるとか...。


そして、彼女自身見た目もかなりいい方であり、背丈も比較的小さく、スペックとしては全然悪くなかった。


つまりは将来を確約されたような運命の相手だった。




 しかし、【仙道 莉来】という同じく1年の美少女であり天真爛漫な天然的可愛さと圧倒的妹感を兼ね備えた女の子にあっさりと搔っ攫われ、まさに『鳶に油揚げをさらわれた』如く、彼女の十数年は無為に終わった。




 そうして、見事勝利した【仙道 莉来】は紛れもない勝ちヒロインと言っていいだろう。



挿絵(By みてみん)




 次に【操上 亜萌】は現在2年であり、狙った相手は同じく2年のサッカー部部長【佐藤(さとう) (まこと)】である。


二人は中学の頃から一緒であり、操上は中高共にサッカー部のマネージャーであり、部活とプライベートのどちらでも彼を支えてきた。


入学した時から実は付き合っているのではないか?と言われていた相手だった。




 しかし、【四条 雪花】という同じく2年の巨乳かつ美人であり、生徒会長というカリスマ性を備えた彼女の前ではそんな5年間など何の意味もなかった。


言ってしまえばそう...操上の積み上げた塵を巨乳の風圧でぶっ飛ばしたようなもの。


塵も積もれば山となるとはいうが、所詮は塵芥に過ぎなかったのだ。




 そうして、見事勝利した【四条 雪花】は紛れもない勝ちヒロインと言っていいだろう。




挿絵(By みてみん)



 最後に【安生 五葉】は現在高校3年生であり、狙った相手は同じく3年で同じクラスの大人しい男の子【佐山(さやま) 和也(かずや)】であった。


クラスのカースト的には天と地ほどの差がある二人だったが、どうやら安生のほうが気に入ったらしく、色々とちょっかいをかけていたようだ。


ちなみに外見も派手派手ギャル陽キャな彼女とインキャメガネと対照的であった。


これがゲームの中であればもしかしたら二人は付き合っていたのかも知れない。




 しかし、【勅使河原 詩】という同じクラスの大人しい文学少女がいた。


安生がちょっかいをかけている時に、助けてくれた彼女のことを好きになり、そもそも趣味や趣向がぴったりな二人はすぐに意気投合し、付き合うこととなった。




 そうして、見事勝利した【勅使河原 詩】は紛れもない勝ちヒロインと言っていいだろう。




挿絵(By みてみん)



 はてさて、物語的には終わっているような気もするのだが、残念ながらこれでは終わらないのだ。




 むしろ物語はここから始まる。




 勝ちヒロインの彼女達と相談を受ける俺の物語が。

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