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15/22

15話

色々あって投稿遅くなりますごめんね!

 リリー達は歩く。のんびりしていた分夜中も歩いた。ここら辺はま物が居ないため、夜中歩き回って襲われるという危険はないみたいだ。一応スキルは駆使して辺りは警戒中だ。


 世界中の魔物を倒すのは正直無理だと思う。テオが徐に(おもむろに)言った。皆首を傾げる。その反応を見たテオは再び唇を開く。


「何故なら、俺たちは魔王城に真っ直ぐ向かっている。その道中の間通る道、村の魔物は全て倒している。しかし通ってない道にもやはり魔物は棲み付いている」


 テオはリリーを横目に見た。リリーは何となくテオの言いたいことがわかった。つまり魔王を倒していても世界は平和にはならない。


 しかし、魔王に近い序列の者ほど魔王との心の繋がりが近い。つまり人型の魔物や、魔力の近い魔物は魔王との心の繋がりが近いため、消滅する可能性が高いのだ。どこかの文献それを調べた学者がおり、魔族の性質について書いてあった。


 しかし下位な魔物は残る。なので魔王を倒したあともまだ旅は続けなければならない。魔王を倒しても魔物たちは残るというデメリットはあるが、メリットもある。それは、心の繋がりなのだ。魔王が倒れれば力の強い魔物、魔族は倒れる。つまり逆もまた然りなのだ。魔族を倒したら魔王の力も弱まる。


 仮にリリーの戦闘力が100のうち10だとしたら魔王は100としよう。しかし魔物達を一体一体倒していけば、少しずつ魔王の力は削れていき、99、98とちょっとずつ力は弱まるのだ。なのでなるべく魔王城に着く前に力の強い魔物を倒していきたい。


 そして今回、向かうのはダナガロの森だ。この森は少し北側にある。そして2日ぶっ通しで歩いた。今日の夜は休憩し、明日には着く。そしたらいよいよ戦闘開始だ。この森には下位の魔物しかいないらしいので時間がかかっても2日で討伐し終わるだろう。



 「今日は明日に備えてもう休みましょうか」


 「いいですね〜! 村の人達が旅にって美味しい干し肉、パンとシチューの素とくるみとか沢山くれたんです! 明日に備えて沢山食べて沢山寝て頑張りましょ!!!」


 リアとフレイが提案をする。リリーとテオは大人しく提案に従った。今日力をつけとかなければいけない。いざと言う時魔物を倒せなかったら元も子もないのだ。


 4人はテントを貼り、結界を貼り、食事の準備をした。干し肉は水につけておき、その間にタレを作る。フレイにはシチューを作ってもらう。くるみ入りらしい。パンは火で軽く炙り、カリカリに仕上げる。残っていたチーズを焦げないようにかき混ぜながらサクサクと料理を済ます。そして完成し、いざみんなで食べようとした時。


 ガサガサ


 何かがこちらへ向かってくる。4人は警戒する。フレイが食べようとしたばかりなのにー!と愚痴っているが、皆に強化魔法をかけようとした。そして森の中からなにか出てくる。


 その正体は人だった。しかし警戒はおこたらない。


 「た、助けてくれ!!」

 

 「貴方は誰、どうやってここがわかったの」


 リリーは警戒してものをいう。その子は身の事情を話し始めた。


 「俺は舞皇。マオって呼んでくれ。ここより20キロ先の村から逃げてきたんだ。俺は孤児で、ある日村の中央に倒れていたらしい。どうしてそこにいたのか、何故村人とは違うような服を着ているのか、何も覚えていなかった。覚えているのは舞皇(マオ)という名前、今から4年前の当時13歳ということだけだった」


 マオは色々出来事を語った。マオ曰く、その後継母に育てられたがその日から地獄だったそうだ。継母には虐待され、村にも歓迎されず何かと悪態はつかれ、殴られという生活を送っていたそうだ。そして今から2年前とうとう嫌気がさした。逃げ出したのだ。だれも追いかけてくる者はいなかった。しかしいつ殺されるか分からない状況下、旅をして回って逃げていたそうだ。そして今日の今日いつも通り過ごしていると魔物に襲われて命からがら逃げてきたそうだ。そして今に至ると言う。


 確かにマオの姿は17歳と言うには体が小さくやせ細っている。身長は147cmのリリーより少し大きいくらいだ。魔物の追跡をなんとかまき、ここに来たらしい。とりあえずみんなはマオを歓迎した。ご飯は4人分じゃなく5人分に増やし、今日はとりあえず休むことにした。


 そして、リリーたちは軽く自己紹介をしてご飯を食べ始めた。



 「なぁ、あんたらに着いて行きたい」



 マオが口を開く。即座にリリーはダメだと言った。それに対してマオは何故だと聞いた。


 「私たちは魔王を倒す旅にでてるの。何も出来ないあなたは足でまといになるし、危険だわ」



 「俺にもスキルが使える。多分これは最強クラスだ」


 「どんなスキルなのですか?」


 「これは、【式神召喚】、【のろい】だ」


 マオはスキルに着いて説明をする。【式神召喚】とは何個か種類があり、1つ目は魔物を召喚できる。その魔物は自分の代わりに戦ってくれたりする。そしていつでも好きな時にしまえるそうだ。そして2つ目、それは精霊を召喚できる。これは下位精霊、中位精霊、上位精霊までなら召喚できる。3つ目はその名の通り式神を召喚できる。式神とはあるものを媒体として宿り着く魂みたいなもので術式を組み立て戦ってくれるそうだ。


 そして2つ目の【のろい】というスキルは発動すると手元に本のようなものが現れる。その本に乗っているありとあらゆる呪い、人の殺し方、戦い方が使えると言う。


 確かに聞いている限りかなり最強クラスのスキルだ。聞いたこともない。4人は色々相談した。いくらスキルが最強とはいえ、やはり危険だ。色々考え相談した結果、明日の魔物退治で決めることにした。明日の成果を見て仲間にいれるかどうか決める。マオにそう伝えるとマオはただわかったとだけ一言言った。とりあえず今日は、もう遅い。5人は休むことにした。

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