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日常の破壊者  作者: ファミ・ローⅦ世
2nd~破壊の模倣~
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神奈川編Ⅱ・大きな影~錆びつかない剣を持て!~

「公安調査庁のオブザーバーは国母が情報を漏らした張本人であると断定。

そして、神奈川県警の公安部の捜査員は練馬駐屯地へ国母が寝泊まりする宿舎に家宅捜索を行いました。

そこで出てきたのは国母が関わっているとされる証拠でした。

しかし、国母がねじ込まれた背景にはもっと大きな計画があったのでした・・・」

東京都練馬区

陸上自衛隊練馬駐屯地

神奈川県警公安部は国母の携帯の通信記録を解析し、アメリカ軍との繋がりがある事を掴み、駐屯地内の警務部の自衛隊員と協力して国母が寝泊まりする宿舎を家宅捜索した。


「・・・ありましたね」


神奈川県警公安部の竹内希里たけうち きさと高瀬愛並たかせ かなみは英文で書かれた指示書とされるものを発見した。

見た目は破られた英字新聞に寄せているが、英語の文脈が破られた割には不自然なほど簡潔にまとめられていた。


「・・・これ、英字新聞に偽装した指示書と見て間違いない。国母はアメリカのスパイか、その協力者ですね」


バイリンガルで4か国語を訳せる高瀬が翻訳して、すぐに危機管理センターへ逮捕へ向かう班へ連絡を入れた。

「私達も行きましょう」と竹内と高瀬も警務部の自衛隊員と共に危機管理センターへ向かう。

――――――――――――――――――――


東京都千代田区永田町

総理官邸

危機管理センター

神奈川県警の捜査車両が次々と総理官邸に入り、公安部の捜査員が危機管理センターへ向かう。


「神奈川県警本部公安部です。危機管理センターの職員の中に特別防衛秘密漏洩の疑いがある者がいます。事情聴取のため、中に入れてください」


班のリーダーを務める高橋峰虹たかはし みねこは警察手帳と捜索令状を見せて、中に入れてもらう。

だが、それを知ってか、国母はすぐに逃げ出そうと自分のデスクから離れる。

そして、うまく危機管理センターから出ようとしたところで「国母、どこ行くんだ?」と上官である河本に呼び止められる。


「あ、あぁ・・・トイレに・・・」


「それにしては荷物が多いな。帰り支度みたいじゃないか」


ははは、と苦笑いで対応しながら河本から逃げ出す方法を考えた。


「そういえば、ついさっき、連絡で米軍に情報を漏らした自衛官がいるらしいんだ」


もう広まってるのか、と国母は河本を警戒する。


「これは自衛官の不祥事になりそうだが…俺はアメリカ海兵隊に研修で所属していた時に酔った勢いで向こうのスラムに立ち入って、ギャングとやりあったけど、事情が事情だけに処分を免れたけどな」


国母が聞いた事がある話としては、河本はスラムのギャングに絡まれている日本人を助け出したものの、暴力沙汰になっていた。

しかし、事情が事情であると判断され、厳重注意以上の処分はない、とほぼ不問にされていたのだった。

その時、助けてくれたのは今の幕僚長である松田であった。


「あっ・・・ちょっともう・・・」


「おっ。そうだった。引き留めて悪かったな」


河本は国母の言葉通り、国母はトイレに行きたいのだ、と見て話を切り上げた。

トイレという嘘を河本が信じたため、うまく切り抜けて危機管理センターから出ようとした。

しかし、タイミング悪く神奈川県警の公安部の面々と鉢合わせしてしまった。


「・・・国母陸曹長!」


もう逃げられないと考えた国母は高橋に殴りかかった。


「どけぇ!!」


高橋は警棒を取り出し、25歳ながら剣道の教士の段位を持っている腕で国母の腹部を胴を打つように警棒で殴り、国母はうずくまるとすぐに神奈川県警の公安部の捜査員が国母を取り押さえた。

うずくまる国母に高橋は捜査令状を見せる。


「特別防衛秘密の漏洩の容疑で連行します」


ちょうど練馬駐屯地の警務課の自衛隊員らが到着し、国母を連行していく。


「国母はどうやらCIAに雇われていたようです。アメリカが左翼活動家を監視し、日本の警察に逮捕させるのを目的として、無理矢理ねじ込ませていたようです。これは上にも関係者がいそうですね」


高瀬は国母をねじ込んだ自衛隊や防衛省幹部がいると睨んだようだ。


「・・・これ以上は踏み込まない方がいいかもしれません。それに元々、我々に手柄を与えるつもりだったみたいですし・・・」


高橋は国母の先には大きな何かがあり、そこに踏み込むと自分たちの立場が危うくなる事を察した。

また、形はどうあれ、元々は日本警察に手柄を上げさせるのが目的なら利害も一致して結果オーライだと考えた。

――――――――――――――――――――


千葉県成田市

千葉国際空港

第一ターミナル

スリーセブン第一ターミナル店

一人の男が大量のパスタを買い物かごに入れ、レジへと持ってきた。

店員は「温めますか?」と訊くと無言で首を横に振った。

そのまま、男が袋詰めのジェスチャーとカトラリーを要求するジェスチャーをすることで店員はこの男はアジア系の外国人か、と納得して袋詰めとフォークを個数分袋に入れた。

大量に買い込んだパスタを持ったまま保安検査場を抜けようとしたが、警備員に止められる。


「あの、大量のフォークがあるんですが?・・・これは?」


警備員はコンビニの袋からフォークを取り出すが、男は少し機嫌が悪いような表情を見せる。

コンビニの袋の中のパスタを指差して、「ニード、フォーク!ノー!イート!」とカタコトの英語でフォークが必要である事を訴える。

警備員もそういう事なら、とやむを得ず、そのまま通した。

保安検査場を抜けた男はコンビニの袋からフォークを取り出してゴミ箱を見つけるとパスタが入ったコンビニの袋を捨てた。

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