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疾走

明くる朝


長者どんの家に向け

車を走らせる鶴の姿がありました

それはそれは

大きな

タンクローリー

砂の詰まった甕を助手席と

ガソリンタンクの上に乗せて


運転席の屋根には

今朝の井戸から取ったばかりの

真ん中が厚くなった

透き通る円い氷の板も乗せ


靏は疾走しました

我を忘れ

怒りも飲み込んだ清々しさに

砂嚢を焼け焦がして


汚れなき真白な翼を

憐憫の情に

傷つけながら


瞬きもせず

見開いた目で

たった一つの

非ざる者を滅ぼすため

鶴は光の速さで

魂を矢に変え

突き進むのでした

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