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むかしばなし
むかしむかし
あるところに
おじいさんとおばあさんが
住んでおりました。
ある日のこと、おじいさんが雪の降る山へ、薪を拾いに
出かけたところ、雪に埋もれ罠にかかりもがいている靏を見つけました。
おじいさんは鶴がかわいそうになったので罠を外しました。すると鶴はよろこんで飛び去っていきました。
おじいさんは家に帰り、おばあさんに鶴を助けたことを話していると、入り口の戸を叩く音がします。
戸を開けると、そこには娘がおりました。
「雪山で迷ってしまいました。どうか一晩泊めてください」
おじいさんとおばあさんは娘を家に入れると、布団を娘に貸して、自分達は床で寝ました。