表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/8

パートナー(仲間とは言っていない)

両者、同時に地を蹴り、一瞬で肉薄する。


三メートルの距離を、弾丸と拳が駆け抜ける。


拳銃二挺・・・S&W M500!!


単純に言うと、威力がおかしい奴だ。


「拳?随分と余裕じゃない。」


「言ったろ、手加減はするって・・・なっ!!」


相手の頬・・・の少し右を狙う。かわされる。


伸ばした腕の付け根に弾丸が飛ぶ。かわす。


無限の応酬の最中。


『・・・火炎(ファイア)


空気が、変わった。


変わった、というより、換わったというべきか。


彼女の・・・咲の、モノに。


「・・・っ」


只ならぬ気配を感じて、飛び退く。


「・・・流石ね、その対応。」


眼が、紅い。


「じゃ、こっから始めますか。」
















「おお・・・あれあれ。」


何の変哲もないビル群の一角。


常人には見えるはずのないその結界を、ある女の子が静かに見下ろしていた。


「さて、仕事ね・・・ボスも変わり者だよねぇ」


静かに、ライフルを構える。
















「あらあら、どうしたの?まるでさっきとは違うじゃない!」


「く・・・」


彼女が撃ち出す弾丸が、彼女の気・・・炎に包まれて、軌道を変えていく。


気で・・・気だけで、弾丸の軌道を自由に操っている。


やばい。なんかもうとにかくやばい。


こちらが仕掛ける攻撃を容赦なくつぶしていく。


仕方ない。


「じゃ、やりますか。・・・耐えろよ」


「へ?」


剣を、静かに引き抜く。


今度は、こちらが変える・・・換える、番だ。


『瞬速』


瞬間。


時間が引き延ばされる。


彼女が撃ち出す弾丸を、一瞬で叩き落し、


彼女の・・・その後方から飛来する致死の弾丸を、真っ二つにする。


最後に、首後ろに峰打ち。気絶させる。


「誰だ?戦いに首突っ込む輩は。」


咲が、少し遅れて倒れ伏す。のを受け止める。


今の弾丸、彼女の後頭部を狙っていた。


直撃すれば間違いなく即死だ。


結界が、解かれている。


外部干渉がほぼできない、この結界球が。


「・・面白そうだな。よし、やってやろうじゃん」


射撃射線上にあるビルの窓の何かと、二キロ越しに目が合う。


「視力補正。目標確認。ロック・・・オン、ってか?」


自らの気・・・「感情」を、言葉として世界に実体化させる。


この世界の、最大のルールだ。


実体化した「言霊」で見えない縄を作り、二キロ先のそいつを縛り上げる。


「さて・・・咲、すまんな。一旦停戦だ。」


倒れたままの咲を抱き上げ、自転車にまたがって、


もと来た桜並木の道を、蹴る。


自転車が、二人ごと浮き上がる。


四色は、宙を漕いで、ビル群へと向かった。


「ったく・・・ありがとうね//」


ふいに後ろから声がする。



咲の体が熱くなっている気がした。



まあ、バトル後だからしょうがないか。


「おま、もう起きたんかい!!」


「まあ、だいたいこの状況はつかめたけど、一つ聞かせて。」


「ん?なんだ?」





まるで、それを訊いてはいけないように。


彼女は、その質問をした。









「あんた・・・ホントに初対面よね?」









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ