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コンピテンス5  作者: g.j.jijo
7/47

鼓動1


あれから数時間、

窓に注ぐ西日がオレンジ色に染まってきた頃、


おのおのメンバーたちの

演奏も熱を帯びてきた。


洋子は指示通りに8割方

サイドギターの演奏をマスターしていた。


その様子を見て大介は、他のメンバー

に音合わせを申し込もうと席を立つ。


そして謙二に近づくと、

「進み具合はどんな感じだい?」

と確かめる。


すると謙二は、

「案外、打楽器は

簡単そうに見えるけど、

綺麗な音を出すのは結構難しい。


ちょっとでもタイミングがズレる

とコミックバンドのオチになっちゃうからな。


一定のリズムを刻めるように

なるにはある程度時間をもらわないと」


「そうか、じゃあ

説子はコーラスだけにするか」


「今回はそれしかないけど、

今後はデジタル・ハンド・


パーカッションに挑戦しても

いいんじゃないか、と思うんだ。


それだったら手や指で、

直感的な演奏ができるから

女の子でもやりやすいと思う」


「ヘェ~、面白そうだな。

でも高いんじゃないか?」


「うん、8万円ぐらいするかな…」

「ふーん説子、腹はどうなんだ」


「すぐには高いから買えないわよ。

どんな楽器なのか、実際に確かめたいし」


「うん、そうだな焦る必要はない。

これからどういう音楽をやるのか、


決めてからでも遅くはないからな。

謙二、そろそろ夕食の準備を


しなくちゃいけないから、

その前にみんなで1度合わせてみないか?」


「そうだな大介、説子には

タンバリンをやってもらおう。


歌はどうする?

ユキチを呼ぶかい」


「説子 、やってみるか?」

「無理よ大介、サビだけならいいけど」


「そうだよな、じゃあ俺がうたうか」

「ええ~、大介がうたうの?」


「悪いか、洋子!

俺はこの曲を徹底的にコピーしたんだ。

ジミヘン・バージョンが面白いと思う」


「ヘェ~大介、

ジミヘンのジョニビーグッ

なんて聴いたことがないわ」


「ユカ、Aのブルース

進行でいくぜ」


「あら、ベースはどんな

バージョンでも大丈夫よ。

大介、歯を使ってギター・ソロやるの」


「あは、そんな芸当無理に決まってるだろ。

謙二、8ビートでついてきてくれ」


「OK、わけないよ」

「実、参加できるか?」


「大介悪い、いいメロディーが

閃いてるんだ。あとで参加する」


「よし、じゃあいくぜ。

ディストーションをフルスロットルだ」



当時のジミ・ヘンドリックスといえば、

ギターの神様とまでいわれたエリック・クラプトンですら、


同じフェンダー・ストラトキャスターを使いたくない、

といわせたほどエキセントリックなギタリストだった。


なぜ使いたくなかったのか?

それは自分の下手さ加減が如実に


わかってしまうという、

彼の実力からは信じられない理由である。


それほどジミヘンの

演奏は素晴らしく音に表れていた。


当時のあらゆるロック・ギタリスト

たちに影響を与え、彼のスリリングな演奏は、

麻薬のような怪しい輝きに満ち溢れていた。


YouTubeでその演奏は見れるので

絶対に見ておいてほしい。







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