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コンピテンス5  作者: g.j.jijo
44/47

夢幻2


2時間後、洋子のもとに

警察の事情聴取を終えた実、

謙二、ユカ、説子が駆けつけた。


病院の待合室は10人ほど

が座れる椅子が用意されていた。


実が腰掛けると

真っ先に声をかけてきた。


「2人の容態はどうなんだ」


「わからない。

さっき看護師さんが


家族を呼んでください、

といったきりで」


「そうか、結構道路に

血が広がっていたから心配だ」


「大介とユキチさんの

お母さんがこっちに向かっているわ」


「うん」


「新幹線で来るって」


「そうか、電話してみるか」

と実はiPhoneの画面


をタップしてユキチの

お母さんに電話をかけた。


「あ、もしもし福沢薫さんですか?

僕です、実です。今どの辺りですか?」


「あら実さん、後20分

ぐらいで軽井沢に着くはずよ」


「じゃあ、駅でタクシーを

捕まえて、軽井沢病院といって

貰えば15分ぐらいで着きます」


「ありがとう、

それで夕子の容態は?」


「ユキチはかなりやばいです」


「そう」


「トラックにまともにぶつかって、

20メートルほど飛ばされてしまい。

頭を強く打って血が流れていました」


「状況は厳しいのね」


「はい、お母さん」


「そう、わかったわ、

軽井沢病院ね」


「はい、2階の待合室にいます」


「切るわね」


「はい」


「実さん、なんだって」


「後20分で軽井沢に着くそうだ」


「じゃあ、すぐに着くわね」


「大介のお母さんの方は?」


「仕事中だったみたいで、

今新幹線に乗ったそうよ」


「そうか、謙二!今日みんなが

泊まれる宿を押さえてくれないか」


「わかった、何人分だ」


「洋子、こっちに来る

のは母親だけだろ」


「うん、だから7人分よ」


「謙二、ユカと近くの

ホテルと掛け合ってくれ」


「わかった、ユカ行くぞ」


「OK!」


席を立つと2人は

すぐに外へ駆け出して行った。


残された3人は心配のあまりに

言葉を発しようとしなかった。


重苦しい雰囲気の中

再び遠くの方から,


ストレッチャーのタイヤ音が

洋子たちの目の前を通り越していく。


手術室の扉が開き、

吸い込まれるように


数名の看護師たちと共に

1人患者が入って行った。


そんな光景の中で洋子がポツリと、

「どうか2人を助けてほしい。

神様これから毎日祈るから、お願い」


「大介もユキチさん

も絶対助かるわよ」


「説子のいう通りだ。

洋子、信じよう」


「やっと、みんなと仲良く

なれて、これからって時なのに」


「大丈夫よ、洋子。

私たちも一緒に闘おう」


「そうだ、俺たちの

これからを想像しよう。


文化祭で新曲を引っさげて

デビューライブを成功させよう。


それからデモテープを作って、

インディーズデビューを飾り。


ライブハウスで

プロモーションするんだ。


大介のスリリングなギターと

ユキチの圧倒的なパフォーマンス。


全員で日本のミュージック

シーンに殴り込みをかける。


DEAD PEOPLEは

胎動を始めたばかり。


これから全てが始まるんだ」

実の決意が待合室に響いてく。



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