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コンピテンス5  作者: g.j.jijo
36/47

一体4



午後3時を過ぎ、

説子と洋子も演奏に


慣れてきた

ところを見計らって、

ユキチが切り出した。


「みんなだいぶ演奏

が安定してきたな。


この辺りで練習は

ひと段落にしよう。

実、いつ録音する」


「そうだな

今晩しかないな」


「マイクは用意

してきたのか?」


「ああ大介、iPhone用

のSHUREを持ってきた。

ライブ録音ができるやつさ」


「へえーさすが実」


「当たり前だ」


「今三脚とマイク

とiPhoneを取ってくる」


といって実は

2階に上っていった。


一息ついた説子と洋子は

どちらからともなく歩み寄って、


「説子の歌すごく様に

なってる、驚いちゃった」


「そんな、まだまだよ」


「説子らしくないわ、

謙遜するなんて」


「違うの洋子、

音程があってるかどうか。


探りながらやって

いてまだ自信がないわ」


「ううん、大丈夫よ。

ギターを弾いていても


はっきりとよく

声が通っていたから」


「本当?自分ではよく

わからないものなのね。


でも、ユキチさん

は迫力ある。やっぱ凄いな」


「うん、モニター

アンプがなくても

聞こえるんじゃないかしら」


「洋子もそう思う」


「うん」


「なんだ、今頃ユキチ

の実力がわかったのか?洋子」


「うん」


「大介!聞いてもいい」


「なんだ説子」


「私が練習をするなら

誰の歌が参考にすればいいかな」


「そうだな、説子は

結構パンチがあるから


Superfly、中島美嘉、絢香

なんかがいいんじゃないか」


「なんだ、絢香

がどうしたって?」


「おー実、いたのか。

いや、説子が誰の歌を

参考にすればいいかっていうから」


「何を参考に

したいかによるな」


「音程に自信

がないんだって」


「音程か?だったら

森山良子がオススメだな」


「森山良子か、

ずいぶんベテランだな」


「見本にするなら

クオリティーが高いに限るからな。


彼女の歌を一度うたえば

どれだけ難しいか、よくわかる。


直太朗とのデュエット

『さくら』は素晴らしい」


「幾ら何でも難しいだろ」


「夏川りみとBEGINと歌った

『涙そうそう』も最高だ」


「期待し過ぎだろ」


「いや大介、

目標は高い方がいい」


「説子、あとで

YouTubeで確かめてみな」


「うん、わかった」


早速実はマイクの

セッティングにかかった。


正面のユキチから

1.5メートルほど下がった


ところに三脚を立て

iPhoneにマイクを付けて

謙二にドラムを叩かせた。


最近のオーディオ

機器の進歩は凄まじく、


音質もさることながら

イコライザー、コンプレッサー


及びリミッターを自動的に

適用して音質の最適化が出来る。


つまり、マイクを

セッティングすれば、


あとはほとんど

することがないのである。


これがいいこと

なのかは不明だけど‥。



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