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コンピテンス5  作者: g.j.jijo
34/47

一体2



昼食後

食器を片付けて、


メンバーはそれぞれ

ソファーに身を預けながら、


昼寝したり、

テレビを見たり、


また、携帯でゲームする者など、

少しの間、自由な時間を過ごした。


しばらくして、おもむろに

謙二がドラムに向かうと、


その周りにメンバーが自然と

集まり、ユキチが話しはじめた。


「謙二、今からiPhoneに

外部スピーカーを接続して


チャック・ベリーの

『ジョニー・B・グッド』

を流すから、それに合わせてバスドラ、


スネア、ハイハットで、

まず基本ビートを固めていこう。

いいかい?」


「ちょっと待って、

うんOKだよ」


「じゃあ、

さっそく行くぞ」


チャチャチャ、

チャラララ〜と


ギター・ソロが

流れ出すと、


タイミング

を見計らって


謙二は両手両足で

リズムを刻みだす。


初めは

不安定だったが、


繰り返し続けると

徐々に正確なリズムになってきた。


次にユキチは、

「じゃあ、今度

はエルビスだ。


タムタム、

シンバルまで加えて行こう」


「わかった、まず

音源を聴かせてくれないか」


「おやすいご用」


「早いな。かなり

頑張らないとダメだ」


「そうだそうだ、いいぞ」

とユキチは足踏みしながら

ビートを確かめる。


そして、

「よし、ベース!」と叫ぶ。


するとユカが力強い

ベース音を響かせ、


洋子は無我夢中に

拍子を刻んでいた。


そしてフレットに指を

あてがい、コードチェンジを繰り返す。


しばらくすると、

「洋子も音を出して」

とユキチが叫ぶ。


しかし、なかなか入る

きっかけがつかめない。


見かねた大介がイントロ

のギター・ソロを弾き出し、


「洋子、ここだ」

と大きな声を出す。


すると洋子は、

とっさにAから


8ビートで

アクションを起こす。


追うように大介が

バッキングで応えていく。


みんなの演奏を

確認しながらユキチが、


いよいよ

フルパワーで歌い出す。


説子もサビのタイミング

でハモっていく。


傍観していた実も、

一気に鍵盤を

力強く叩いて加勢した。


段々と熱が帯びてきて

ロックンロールらしくなってきた。


この曲は3分弱だが、

十分ロックン・ロールの

マインドが楽しめる楽曲である。


演奏者同士の体内リズム

が固まって来るまで、


何度も練習を繰り返す

ことがとても大切だ。


演奏者のマインドが

1つにならないければ、

絶対にグルーブ感は生まれない。


リズムとメロディーとハーモニー、

これが三位一体となって


アーティスト間の

躰に宿ったとき、


初めて人を魅了する

サウンドとなって現れるのである。


この域に達するには

洋子と説子は明らかに経験不足だ。


しかし、2人の加入で

今までになかった、


新たなチームワークが

芽生えつつあるのは確かだった。




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