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作品No.10「無題」
浮かんできては消えて
とめどなく襲う不安
ため息をついては
頭の中を駆けめぐる
『君が頑張った証』?
そんなもん僕はもっていない
ここにあるものは全部
証どころか一等賞
それでいい? それでもいい
悲しくても? 悲しくなんてないよ
今 空がどれほど曇ってても
真っ暗にはならないでしょ
どんなに分厚い壁が
あったとしてもあの太陽は
必ず昇って照らすんだ 世界を
どれほど巨大な雲が
あの太陽 覆い隠しても
ほら まだ ちゃんと見えるでしょ
「もしもタイトルをつけるなら
私なら『ショウメイ』とつけてみる」