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黒ノート ~あれが世界を救うらしい~  作者: 時 とこね
三冊目 白紙束
73/87

作品No.89 「ハッピーエンド」

ハッピーエンドは無い。偽物なら有るけど。

嘘臭い幻想よりも、薄汚い現実を求めた。


物語は君と出会う前から始まっていた。

全ての始まりは君では無いんだ。

君と別れてしまった後でも、

終わりでは無い。ずっと続いて行く。


切ない? そんなことはない。現実なんてそんなものだから。

眠っていられるような森も、小人も、魔女も、

12過ぎれば溶けてしまう魔法も、

存在しない。


ハッピーエンドなんか無い。

おとぎの国にいつまで夢を見せられているんだ。

ハッピーエンドなんかいらない。

僕は僕の中でなら永久不滅だから。

終わりなんて見えないんだ。


お話は君と別れた後でも続いていた。

自分の鼓動が弱まるのを聞いている。

僕が消えてなくなった事では、終わりにならない、

ずっと続いていく。


悲しい? そんな事はないんだろ。現実なんてそんなものだから。

話してくれるような鏡も、カエルの王子も、

誰かとキスすれば解けるような呪いも、

存在しない。


ハッピーエンドなんか無い。

おとぎの国もいつまでも幸せではなくなるから。

ハッピーエンドなんかいらない。

そもそもないものをねだっても、

仕方が無いから。


 ハッピーエンドなんか無い。

 きっと僕には来ない。

 悲しい? そんな事はない。

 現実は誰かの決めた物語でもお話でも無いから。


ハッピーエンドなんか無い。未来なんて誰がわかるの

ハッピーエンドなんかいらない。バッドエンドも欲しくない。

普通の「END」もいらないよ。


ハッピーエンドなんかいらない。

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