作品No.5「正夢」 No.6「無題」 No.7「無題」 No.8「卒業文集」
「タイトルだけか、良くて数文……」
「この際まとめちゃって下さい!」
「分かりました。そうします」
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『正夢』
「タイトルしか書いてない」
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『無題』
いつから私たちの道は違ってしまったの
いつでも隣にいたはずなのに
「……以上。」
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『無題』
私はいつだって明日の言い訳を考えている
その場しのぎの嘘でも平気でついている
今だけ良ければ自分だけ良ければ
後がどうなろうと知らないふり
私はいつでも次の言い訳を考える
たまった苦しみにおびえるように
「……終り。」
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『卒業文集』
私のこの三年間はたった一枚で書ききれないな
いつまでも苦しい時は続かないけど
いつまでも楽しい時も続かないな
明かりを消すと 何も見えなくて
明かりをつけると とても眩しくて
悲しい瞳の中にひそめていた小さな涙を静かにぬぐって……
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「……一枚もいってない。」
あの時期色々あったんだなって
今更ながら思い出した