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作品No.84 「無題」
昨日と同じ陽が今日も昇る
明日と同じ陽が今日も沈む
誰かの朝が僕の夕闇だった
どこかの昼が此処の夜であるように
昨日と違う君が今日を歩く
明日と同じ僕が今日を歩く
誰かの声が 何時かの声が
何処かの君を此処に導くのなら
さよならの響いた耳を
揺らぐ手を捉えた目を
冷やす風を感じた肌を
私はもう疑わないでいたい
君の日差しが何時かの世界なら
同じことはもう起こらない
漠然と闇は迫りくる
それが誰かの夜明けなのか
君の涙と 何時かの光が同じなら
何処かで誰かが笑っているのか
誰かの朝が私の絶望だった
何処かの夢も此処ではすたれるように
閉ざした世界よ開け!
前に本当に何もないか
誰かの夜が夜明けのように
世界は一つでありたいんだ!




