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翠の 翠ノート
「はよはよ、
世界が終わっちゃう!」
「いやいや、
これはダメだって!」
「でもでも、
世界が終わっちゃう!」
「それでも、
翠はヤバいって!!」
「まあまあ、
可愛いお嬢さん、
これさえ読んだら
世界が平和に……」
「なるとしたって
読みません!」
「まあまあ、
そんなにかっかしないで、
読まなかったら読まなかったで、
投稿するから大丈夫!!」
私の背筋が凍りついた。
言葉で脅されたんじゃない。
冷気の魔法が背後を襲う。
「どうせ世界が滅ぶなら
貴方と私で滅びましょう?」
「よよよよ、
読ませて頂きます!」
「あらあら、
残念。まあいっか!」
この下衆妖精!
と思いながらも、
ノートを手に取り、
思い出す。
そういや、
翠のノートって、
高校の時に書いたんだ。
それなら、
黒いノートよりも
まだまだマシな気がするぞ!
その気になってページを開く。
読まなきゃ世界が滅んじゃう!
魔王よ、後で覚えとけ……