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黒ノート ~あれが世界を救うらしい~  作者: 時 とこね
一冊目 黒ノート
10/87

作品No.11「十二年前」

大きな大きな空を見てたら

いつのまにかオレンジ色に変わってました

赤色の変わらない横断歩道

いつの間にか私だけが止まっていた


正しいことをしているはずなのに

一人だけ取り残された気分になった

いつもいつも 私はそんな感じ

あのときのまま私は止まってた


大きく大きく見えた広場も

本当は小さな路地だと知った

あの頃の自分を思い描いたら

廃れてしまっていた 今現在


長く長く綺麗に見えたあの道も

今では黒いガムが目立ってて

痛くて痛くて泣いてたすりきずも

今ではそこまでの苦痛ではなくなってた


忘れかけていたあの小さな家に

入ることはできなくなっても

あの中を少しだけ思い出せた

近所の友達すら顔も覚えてないけど

壊れてしまったオモチャは覚えてた


今では何もかもが新しくなりすぎて

時には自分を見失うこともあるでしょう

そんな時 支えてくれていたあの道あの家あの人も全部

記憶のカケラでしかないけど


心のすみにでもきちんとあるよ

ごみ箱の中にも宝はあった

あの時拾った宝の石は

この手にはないけど、この胸にあった

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