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技術革新!!
日出ずる国、日本国。
21世紀、科学の発展が凄まじいこの国に
1人取り残されていた場所があった。
地図で示すと石川県の右、新潟県の左。
名を離山国という。
外界とは剣の山とも例えられる鋭く高くそびえ立つ
山で仕切られ、それゆえに周囲との交流がなく、
陸の孤島と言われたその場所は日本の一部でありながら、
完全な自治都市であった。
科学から切り離され、21世紀だというのに
江戸時代並の文明、技術、町並み。
しかし、大きな転換期を迎える。
越えることの出来ないとされた剣山に、
科学の力であっさりとトンネルが出来たのである。
こうなると外界からたくさんの物が流入し、
文明が半年もたたず400年以上進むという、
タイムスリップ現象がおきた。
半年前まで馬に乗っていた者がセグウェイに乗り、
瓦版を呼んでいた者たちは、今やスマホで情報収集。
これはそんなカオスな国の民と、
この国の殿、義宮と
それを支える一人の男の話。