同棲?
おはようございます。
今日もいい天気ですね。まだ外見てないけど。
何故なら僕の目の前には支ノ倉の可愛らしい寝顔があったからだ。
今の状況を説明します。
ベッドに仰向けで寝ていた僕の上に覆いかぶさるように支ノ倉が寝ています。 以上です。
・・・意味わかんねえ。
と言うわけで昨日の記憶を振り返ってみよう。
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「・・・玄関には誰もいないな?よしいないな?」
これはいつの話かというと、支ノ倉が家にいてびっくり!親父に電話してドッキリ!のあとのことでござんす。あのクソ親父。ぽっくり逝けばいいのに。
玄関を開けて、左にあるリビングに行く。なにかいい匂いがするのだが・・・
「あら、おかえりなさい石森くん。ご飯出来てるわ」
「順応性高すぎね⁉︎」
「そうでもないわ。あ、これはお醤油かけるとおいしいわよ」
「順応性高すぎね⁉︎」
「あ、因みにここにあるやつは全部冷蔵庫にあった残り物で作らせてもらったわ」
「主婦力高っ⁉︎」
そして結局食べたのだが、まぁ美味かった。結花といい勝負である。こいつら組ませて料理作らせたらすげーことになりそうだなぁ。
「ごちそうさま。それにしても料理上手なんだな?」
「一人暮らしだったから勝手に身についただけよ」
「成る程な。僕と同じ理由なんだな」
「石森くんと同じ・・・ポッ」
「ポッ、じゃねえわ!なに顔を赤らめてんだよ!こっちが恥ずいわ!」
「冗談よ」
「真顔でやらないでくれぇ!」
流石に飯作らせて片付けまでさせるのは僕の中にあるリトル石森が許さなかったので皿は洗った。
ジャアー
「・・・視線を感じます」
「見てるからよ」
「なんでだよっ⁉︎」
「面白いから。なにか不都合?」
「恥ずかしいからあんまり見ないでほしい・・・」
「家事の出来る男の人ってカッコいいと思っただけよ」
「・・・結構そんなもんなのか?」
「え?」
「いや、家事が出来るとカッコよく見えんのかなぁって」
「1人でやってたから新鮮なのよ」
「・・・成る程な」
「じゃあ洗い終わったら遊びましょ」
「は?まぁいいけど何すんの?」
「石森くんの身体で遊ぶわ」
「だから真顔で冗談は言わないでくれ!」
「冗談じゃないわよ」
「え?ちょまっ!手ェ伸ばすなって・・お、おい!」
「・・・・・・」
「・・・なに?」
「冗談よ」
「でしょうね!」
なんてこともあった。
結局スト○ートフ○イターで遊んだのだが支ノ倉はクソ強かった。何回やっても勝てねぇ。自慢じゃないが僕だってそこそこやってるから上手いはずなのに。
「・・・またパーフェクト」
「畜生!もう一回だ!もう一回だけやらしてくれ!」
「それいつまで言うのよ?」
「僕が気持ちよく終われるまで!」
「一生終わらなそう・・・」
ハイ。その通りでした。結局夜中までやって一回も勝てず支ノ倉が「眠い」と言って寝てしまった。いつか勝てるようになりたい。
「まぁ、支ノ倉が寝たんなら僕もやることないし、寝るか」
おやすみなさーい。
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そして今に至る。
勿論ですが支ノ倉は自分の部屋(仮)で寝ていたので1人で寝ていたはずなのです。
・・・じゃあなんでここにいるの?きみ?
「おい、起きろ!」
ペチペチ頬を叩くが起きない。
「起きないのか・・・じゃあほっぺたプニプニしよ」
プニプニプニプニプニプニプニプニプニプニプニプニプニプニプニプニプニプニプニプニ起きて?
「こいつ・・・仮にも男と暮らしてるってこと分かってんのかよ・・・貞操観念がいけませんな・・」
プニプニプニプニプニプニプニプニプニプニプニプニプニプニプニプニプニプニプニプニ起きろやコラ。
「こうなったらグニィ〜ってやろう。そうしよ」
と手を伸ばした瞬間支ノ倉起動。
「「・・・・・・」」
因みに今の体勢は仰向けに寝ている支ノ倉の上から覆いかぶさるように僕が向かい合わせになっているという感じ。勿論だがプニるためだ。
「・・・朝から激しい・・」
「なに言ってんだオメェはァァ!!」
「痛いっ!もっと優しくしてっ!」
「誤解されるような声を出すんじゃねえよ!」
頭を叩きました。それだけなんです。僕は無実ですおまわりさん。
「・・・おはよ」
「・・・あぁおはよう」
「ご飯にする?お風呂にする?それとも私とする?」
「意味わかんねぇよ!!」
「あ・な・た?」
「取り敢えずどうしてこんな状況になってたのか説明しろよ!」
一番知りたい情報を聞こう。つか『あ・な・た-』とか言うな。マジで理性飛ぶ。研ナオコだと思え僕!生卵!赤マムシ!
「えー、どうしてって、その・・・一人じゃさみしいから・・・こんなこと言わせないでよ、恥ずかしい・・・」
お得意?の上目遣いアタック。
ぐおっ! 一瞬僕の心は惑わされる。くそなんで威力だ!
しかし僕はその攻撃をぎりぎりで耐え切った!よくやったぞ僕!偉い!いい子いい子してあげる気持ち悪い。
「あー!そういうのいいからさっさとどいて!起きれない!」
ぽいっと支ノ倉をどけた。赤マムシパワーだ!
今まで一緒に暮らしてきて(1日目)わかったことだが、支ノ倉はこういう冗談を言うのが大変お好きなようだった。勘弁してほしいものです。
「はいはい!今日も学校!さっさと起きて準備する!」
「うん、分かった。じゃあ少し目をつぶっててくれないかしら?」
「えっ?なんでだよ?」
「まぁ別にどうしてもって言うならそれはそれで構わないんだけど・・・」
「はぁ?だからなにがだよ?」
「今から着替えるから」
「自分の部屋で着替えろぉぉぉ!」
ほんと。僕の理性が壊れる。
色々ありつつ、なんとか家を出るところまで辿り着いた。
「いつも出る時間と大して変わらないな」
人は増えたものの、大して時間がずれるということはないようだ。
じゃあ学校行きますか。
ガチャ
「おっはよーーーー!ってぬわぁぁ⁉︎支ノ倉さん⁉︎なんでっっ⁉︎」
あっ。
忘れてたぁぁ!
「えっ、なんで支ノ倉さんが登君の家からでてくるの⁉︎二人ってそういう関係なの⁉︎出会って1日しか経ってないのに夜まで一緒に過ごすなんてあ・あ・・登君のへんたいっ!!」
「マジでちがぁぁぁう!」
「そうなのよ如月さん。昨日も深夜まで私を寝かせてくれなくて」
「なに言ってんだお前はぁぁぁ!」
「え・・・あっ・・・」
「オマケに一度終わったから自分の部屋に行こうとしても、『頼む!あと一回だけやらせてくれ!今度こそうまくやるから!』って私を引き留めて」
「確かに言ったけどそんな意味では言ってねぇぇぇぇ!」
「『気持ちよく終わりたいんだ!』とか言われたわ」
「てめぇはどんな解釈でこの世界を見ているんだ⁉︎」
「へーそれ本当?支ノ倉さん?」
笑顔で尋ねる結花。でも目が笑ってないんだよなぁ〜。
「えぇ。本当よ。」
「登君。後で話があるからきてくれないかなぁ?」
ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁ!
終わる!僕の人生が終わる!!
事実って分かってから速攻で呼び出しくらったよぉ!怖いよぉ〜!
「あれれ?登の家から2人出てきたと思ったら楓ちゃんだったの〜?」
「・・・・」
タイミングよく登場してきた椎名きゅん。
わざとかな、そのタイミングは?死ねば?
「あっ、椎名君!聞いてよ!登君、支ノ倉さんと一夜を越してそれでまだ言い逃れしようとしているの!」
「本当にそんなことしてねぇ!」
「ヘェ〜朝起きて一つのベッドに二人でいたのにそんなこと言うの?」
「お前は見ていたのかぁぁ⁉︎」
亮市の嫌なところは実際に起きた事実を人の心から読み取り、それを悪意に満ち溢れた言い方で周りに発信することだ。固有スキルと言っても過言ではない。その所為で余計な誤解が生まれることがある。
「ベッドに二人って・・わわ・あぁぁぁ!」
こんな風に。
さっきまで怒っていたのに今度は別の意味で顔を真っ赤にしている。
もう誤解解けない気がする。しにたい。
と、そこで
「まぁ、一夜は超えてないわよ」
と支ノ倉。全く、やっとネタバレする気になったのか。
「超えたのは一線だけよ」
「一線も超えてねぇよ!」
「一戦は越えたわ」
「ゲームでなぁ!」
本当にお前と一戦を交えるわけねぇだろ!
これからのことを考えると交えそうな気もしなくはないがな!フハハハハハ。
・・・はぁ。
「本当に昨晩はなにもしてないわ」
「えっ?本当に?」
「ふーん。ゆいちゃん、嘘で良かったねぇ〜」
「ん、うん。そりゃまぁ・・・」
「先に取られたら困るもんね?」
「椎名君なにいってるのっ⁉︎」
「私のはじめては登君に・・・ってわわわ!ごめんよ結ちゃん!これ以上は言わないから!ごめん!お願いだから手のひらをぐりぐりするのはやめて!」
・・・仲良いなぁ。いつも思うけど亮と結花って結構仲良いよね。アレ?あそこできてるんじゃないの?後で聞いてみよぉ〜。
「登っ!俺らのこと見てくだらないこと考えてる暇あったら取り敢えず俺を助けてくれぇ!」
「えぇーい、助けさせない!登くん?こっち来たらアレをこうしてチンするからね?」
「電子レンジ的なことされるんですかっ⁉︎」
「アレをチン・・・ぷっ!」
「椎名くぅーん!!」
「ごめんよぉぉ!!!」
「石森・・・登、助けないの?」
「なんで言い換えた?・・・まぁ面倒だからな」
「あの男の人助けたときみたいにやればいいのに」
「結花にあんなことできるかっ!・・・っていうかなんでそのこと知ってるんだ?」
「・・・見てた?」
「それは僕の台詞だっ!」
「見てたのよ」
「・・・見られてたのかよ」
なんて会話をしている間も締め上げられる椎名くん。君はいい奴だった。向こうでも元気にしていてくれよ。
・・・椎名くんの肩から痛みが無くなるのに3週間を要したとかしてないとか。
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「ハックション!・・・ひぃ、誰かが俺のこと噂してんのかね。つーかさっむ!俺のギャグかよ。って違うだろバカ」
喋っているのは彼1人のみ。だが、別に彼は怪しい者ではない。1人でボケツッコミしていたが怪しくはない。
「嫌だなぁ仕事。まただよもぉ。なんで働かないとお金貰えないのかねホント。そういう世の中確立させたやつマジボコそう。自宅警備したいなぁ!」
彼がずっと独り言を発している理由は仕事に行きたくないけど仕事に行かなきゃいけない己の運命から逃げる為だった。だが彼が仕事をサボることはない。決して彼の家から哺乳類最強の方がいなくなるわけでもなければ、某国民栄誉賞の方が「セ○ムしてますか?」ってなるわけでもない。
ここは東京都上野ーーーの地下900メートル。
そこに地下帝国が栄えてるとかそういう訳ではなく、あるのは一本の通路のみ。
光といえば数十メートルおきに置いてある暗い照明、音といえば自分の歩く靴の音、そして自分の呼吸の音のみ。
更に気温は地下のため低く、暖房機器も設置されてないため凄く寒い・・・クシャミしたのは噂されたからではないだろう。
さて、なぜこんな場所にこの男はいるのだろうか。
それはこの日本という"敗戦国"の政府自らが直接的に関わる「超極秘任務」である。
プルルルル プルルルル
「・・・もしもし?」
「あ、坂口さんですね?良かったぁ。もう死んでるかと思いましたよ」
「ひどい事を言いやがってこの糞部下め。幸い何事もなくここまで・・・B-9までは来れたよ」
「B-9ですか?流石坂口さんですね。自衛隊のお偉いさんから推薦が来るだけの事はあります」
「まぁそれは確かに俺の自慢の1つだがな・・・それで?わざわざこんな地下まで届くようなふっとい回線使ってまで俺に電話を寄越したのはなんでなんだ?」
「はい?なんの話ですか?」
「・・・切るぞ」
「切れそうなのは電話じゃなくて坂口さんの方じゃないですかぁ」
「そうか・・・42年間の減給処分を喰らいたいようだな」
「フハハ、甘い!僕が減給如きでうろたえ42年間っ⁉︎退職まで減給⁉︎スミマセン用事あります聞いて下さい」
「ハイハイ、聞いてやるから話せ」
「はい。えーと、この間坂口さんは例のアメリカ軍の軍人さんにボコボコにされるフリをしたじゃないですか?」
「フリって・・・まぁ確かにそうだけど」
「その時調べた彼の身体能力が、や〜っと数値化できましたよ」
「! そうか。やっと終わったか・・・コレでこの怪我が無駄じゃなくなったな」
「無駄って・・どうせ殆ど力逃してるくせに・・・」
「まぁ痛かったから・・・その出た数値はどうだった?」
「はぁ、それが本当に驚くべき事なんですがね。彼、普通の軍人さんを軽く超えちゃってるレベルの数値なんですよぉ〜」
「軽く超える・・・具体的には?」
「そぉですねぇ、平均的に1.5倍から2倍近くってとこですかね」
「2倍・・・やはりあの情報は正しかったのか。未だに出所が分かっていないのだがな」
「はい。まぁ暫くは監視しておきますねぇ。何が起こるかまだ分からないので〜」
「分かった。お前も自分の生活を楽しむんだぞ。任務の事ばかり考えてはいけない。お前は幼少期を棒に振ってるのだから」
「分かってますってぇ。そんじゃ、失礼しまーすぅ」
ツーツー
「あいつ、本当にわかってんだろうな・・・」
坂口は、自らの部下の態度に少なくない疑問を残しながらも、自らの任務に思考を戻した。
「B-10までは、あと少しか・・・毎回ここまで来るのにどれだけ時間がかかっているのか、あい・・・あの方にも分かって欲しいものだ。・・・俺だって自分の仕事捨てて来てるんだからよ」
今、坂口は上野の地下、1000メートル(これをB-10と呼ぶ。100メートルおきに数字が1増える)を目指して歩いているところだ。
坂口は日本陸上自衛隊の高官だ。その中でも"極秘"の部隊に所属している。
その名はUCU。
判明しているのは名前だけ・・・どころか、陸海空問わず自衛隊の中でも本当に一部の者のみがその存在を認知している。
「はぁやっと着いたぜ。本当、いい加減エレベーターかなんか設置してくんねぇかね」
坂口は愚痴をこぼしながら機械に手を置く。
指紋認証。パスワード。声紋。その他諸々のセキュリティを通過して坂口はとある部屋へと辿り着いた。
ふぅ、と大きく深呼吸をして面倒臭そうな表情で、しかしハッキリとした声を上げた。
「陸上自衛隊、坂口でございます」
暫しの沈黙。そして静寂の中から低い、男の声が発せられた。
「入れ」
その声を聞き、坂口は深くお辞儀をして入室する。
「久し振りだな、坂口。一ヶ月ぶりというところか?・・・その腕の怪我はどうしたんだ?」
男が指さしたのは坂口の左腕。
「これですか?・・・少し訓練中に無茶してしまいまして、その時にやってしまいました」
「そうか・・・訓練もほどほどにしろ。いつか死ぬぞ」
「はい、肝に銘じておきます」
坂口は軽く笑みを浮かべて答えた。
「・・・まぁ兎に角、今回お前を呼んだのは他でもない。"例の計画"の進捗状況を聞くためだ」
だがこの言葉を聞いた瞬間に坂口の表情は固くなる。
「国が高い金払って作っているものなんだ。我々は少しでもミスを犯すことを許されない。・・・現状はどうなんだ?」
男はそんな坂口の表情の変化に気付いているのか、それとも気付いていないのか自分の質問を続ける。
坂口はなんとか話し方がおかしくならないように気をつけながら話し始めた。
「現状は・・・極めて順調です。現在数十か所で育成が行われております。既に成功例も出ているようです。数も足りていますし、問題はないかと思います。脱走した者も確認していません」
思わず手を握りしめてしまった。決して顔に出すことはしないが。
「そうか、なら良い。我々日本の未来はUnknownに掛かっているのだ。つまり我々によって未来は左右されてしまう。・・・失敗は許されない」
「承知しています」
「ところで、お前の担当している「α」の調子はどうだ?」
「こちらも問題ないかと。あと数日で作業に取り掛かると思います」
「ふむ。期待しているぞ」
「はい」
坂口は自衛隊の中でも位の高い人間だ。それ故こんな"極秘任務"に携わっている。
だが、そんな坂口をもってして、この男には敬語を使わなければならない。
それが何を意味するか。
即ち、彼は相当の地位についているものであるという事。力を持っているという事。
(どうしたらこの計画を止められるんだ?説得の余地はない。この人は話を聞いてくれないだろう。力ずくでやるか?・・・いや無理だ。この人には勝てない。勝てたとしても俺が立場的に追い込まれる。・・・現時点では不可能か・・・)
心の中で舌打ちをしながら、平静を装い部屋を退出しようとする。
男が坂口に一言放ったのはこのタイミングだった。
「手加減は大変だったろう?そこまでして手に入れた札なんだ。丁寧に扱えよ?」
この一言には流石の坂口でも表情を変えずにはいられない。扉側を向いていたのが幸いだろう。
「・・・何の話です?」
何とか表情を戻し後ろを振り返って坂口はそう告げた。
だが男に表情の変化はない。いつもの通り、不敵な笑みを浮かべていた。
「フフフ、何でもない。引き止めて悪かったな」
男からは感情を読み取る事が出来ない。少なくとも坂口には。
「いえ、お気にせず。それでは失礼します。"小椋様"」
これ以上この場所に居るのは危険だ。坂口は足早に部屋を退出した。
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「成るほどぉ。つまり坂口さんはなーんにもしないでのこのこ帰ってきたんですねぇ?」
場所は地上。とある建物内。坂口とその部下と見られる者たち数名が集まっていた。
「テメェ・・・」
「落ち着いてください!坂口さんっ!」
「また物ぶっ壊す気ですか!直す方のみにもなってください!」
建物内では、いつもの雰囲気で包まれていた。
「まったくぅ、坂口さんったら。人にはあーだこーだ言うくせにいざとなったら自分は逃げるんだから本当セコイっすよねぇ」
「あ"?喧嘩売ってんのかテメェ」
「違いますよぉ〜。坂口さんが買おうとしただけです」
「よし殺す」
「「「坂口さぁぁぁぁん!!」」」
「きゃーころされるぅーたすけてぇー」
「おい、ミス城!」
「僕は水城ですよ、み・ず・し・ろ!因みに下の名前は翡翠ですよ?」
「ちゃっかり自己紹介のタイミングがなかったからってここに持ってくるんじゃねぇ」
「さっき電話の時に名乗らせて貰えなかったのがいけないんですぅ」
「まずその喋り方うぜぇからやめろ」
「無理ですね」
「治ってんじゃねえか」
一見ふざけているようにしか見えないのだが、この人たちはみーんなお仕事している。
「・・・やはり、小椋のヤローは何としても計画を成功させる気でいるんだな」
「仕方のない事だろう。成功させれば最高責任者である奴はご出世されるんだろうからな」
「出世かぁ。僕もしたいなぁ」
「お前は一生無理だな」
「全ては坂口さん次第です」
「じゃあ無理だな」
・・・もう一回言うが、みーんなお仕事している。
「でも、"あの坊主"を戦力として加えようって話が既にバレてるとは思わなかったな」
「確かに・・・流石に俺も肝を冷やしたぜ」
「坂口さんの情報管理が出来てないからですねぇ」
「お前をここでバラしてもバレない位の情報操作なら出来るぞ?」
「バラしてんのにバレないんですねぇ。何か不思議です、坂口さん」
「俺が不思議みたいに言うんじゃねぇよ」
「アレ?そう伝わりませんでした?理解力足りないんですね」
「「「坂口さぁぁぁぁん!!!」」」
懐に隠してあったナイフを取り出し無言で立ち上がる坂口を何とか止める部下達(−水城)。一番の苦労人は彼らだろう。
・・・最後にもう一度言うが、みんなお仕事を・・して・・アレ?
結局この後もこんなノリでお仕事(?)は続くのだった。
改稿作業も残り2話まで迫って来やした。疲れた。
というか、2ヶ月以上更新してないって警告が出てます。ヤベェっす。つーわけでさっさと終わらせます。フラグじゃないよほんとだよ。