何が何でも、魚肉が食べたい
寝不足で頭が回ってません。誤字脱字、文法違いは全て妄想力でカバーして下さい。Orz
お久しぶりです。食いしん坊令嬢こと、ペグリーチェ・モグモグ・レレイで御座います…。
私は現在渓流釣りに、食べ仲間達と共に来ております。
令嬢が釣りするの?と、お思いでしょうが昨今の令嬢は、釣ります…釣りまくりです。
………嘘です。私位です。何て言っても産地馳走に勝る美味さは、有りませんものっ!
じゅるりっ…。
ですが、現在仲間と共に困惑……いえ、殺意……行き過ぎた…戸惑っております。
皆さん勿論覚えておいででしょうが、例の婚約披露パーティーで合間見えた令嬢、マーガレット様を……。
実は今回の渓流釣りに、ジョイスを誘うのは私は大反対でした。いえ、前回の恨みが有るのも理由の一つなのですが、頭の沸いたカップル=何時も一緒にいたい=ウザイ…ということは、もれなくジョイスを誘うとマーガレット様も付いてくるのでは?
と、考えたからです。
そして、私の考えは当たっておりました。私が大反対していた理由がわかると、仲間が皆私の肩をポンッと叩いてくれた。
私の仲間は貴賤なく、美味しい食べ物を楽しく頂くのが好きな者達で構成されています。一番身分が高いのは……ええ、お分かりかと思いますが私の家レレイ伯爵家です。次いでジョイスのポッチャリン伯爵家なのですが、そう言えば…マーガレット様はどちらの家の方かしら?私は余り貴族の情報の宝庫と呼ばれる夜会などに参りませんので、家名までお聞きしないと、顔とお名前だけでは良く分からないのです。
どこの領地の食べ物が現在旬なのかとかは、直ぐに分かりますのに……皆様、名前を食べ物の名前に変えて下されば良いのに。
まあ、いらっしゃってしまったものは、しょうがないですわ。今更お帰り願うのも失礼ですもの。私は冷静に…冷静に…と思いながらマーガレット様達に話しかけます。
「マーガレット様。本日は渓流釣りにお越し下さいまして、有り難う御座います」
何時もはこんな事は言わず、さっさと魚を釣りに行くのですが……マーガレット様というイレギュラーが居りますので、挨拶をしたのですが………。
二人とも聞いていらっしゃらないご様子。暑苦し…いえ、熱々ですわね?
挨拶も致しましたので……もう宜しいわね?他の仲間に合図を送り、釣竿を手によ~し!釣りまくりますわ~!爆釣ですわ~!と、思いを大漁に馳せていた時、マーガレット様が一言…。
「ジョイス様ぁ~本当にここを、歩きますの?私には無理です…平民の方は平気でしょうけどぉ~」
チラリと食べ仲間のチェリーを見ています。マーガレット様……また勘違いの嫉妬か何かですか?ご苦労様です。
私との勘違いは解消致しましたが、今度は別の女性の仲間を警戒しているご様子。ハッキリとお伝えした方が、宜しいかしら?ジョイスが魅力的に見える目の病気に、かかっているのはマーガレット様だけであると…。
流石にマーガレット様の平民発言が、良くない事に気がついたジョイスがチェリーに謝ります。
「チェリー……ごめんね?マギーには悪気は無いんだ」
いや、何を言っているのかしら?悪気しか無い発言でしたよね?しかもジョイスが代わりに謝って居る間中ずっと、マーガレット様がチェリーを睨んでますからね?
もう……チェリーには申し訳ないけれど、知りません。私は楽しく釣りをして、美味しい魚肉をたらふく貪り喰いたいのです!我慢出来ません!!
チェリーは不機嫌にその場を去り、私も急いで所定の釣りポイントに移動しました。
ジョイスとマーガレット様は、その場に置き去りになっておりました。少しジョイスに同情はしましたが、こんな所まで彼女を連れて来たのは自業自得と言うやつですので…残念!!
いつものポイントの岩場の上で釣りを始めます。私の狙いはヤマメです。脂が乗っていて定番の塩焼きは、最高です。シンプルイズベスト!!
エグイ川の支流に当たるこの場所は、高い確率でヤマメが釣れます。
他の仲間は私と同じく、他の支流にて釣りを楽しんでいらっしゃるか、マニアは源流に向かった模様……健闘を祈る!!
岩場の上で待つことしばし……早速ヒットがありました!私の魚肉ですわよ!
「えおりゃあっ」
令嬢ではあり得ないかけ声?どうでも良いわね?魚のお肉が私を呼んでいるのです。
気合いを入れて釣り上げなくては、魚に失礼です。
バッシャーン……。
あらっ。ドンピシャ!ヤマメですわ!
その後は面白い様に釣れまして、何と合計八匹ものヤマメが釣れました。
大漁大漁~♪
ルンルン気分でいつもの、釣った魚を調理する場所に戻ってきますと、チェリーの怒り声がしました。
「はあっ?貴女…何言ってるの?」
もう一方は期待を裏切らない、安定のマーガレット様です。
「あら?聞こえませんでしたの?貴女が釣っていらした魚を、ジョイス様にお渡しなさいと、言ったのだけど?」
我慢出来なかったのか、チェリーが叫ぶ。
「何故渡さなきゃならないのよっ?当然お断りよっ!」
ですよね~。頑張って釣ってきた魚を、渡せ……ですものね?当たり前ですわね。私だって渡せと言われたら、ふざけんじゃねえ自分で釣ってこいって申しますわ……。
「何ですの?その態度は?ああ、お金が欲しいのかしら?本当に平民は卑しくて嫌だわ………」
私の我慢の限界でした。先ほどの怒りより一転、唇を咬みしめ泣き出しそうなチェリーの顔を見た瞬間、身体が勝手に動いておりました。
バッチーンッ!!ズデッ……バッシャーン!
私のフルスイングした平手打ちが、マーガレット様の頬に炸裂しました。勢いが付きすぎて、転けた拍子に川の中に尻餅をついてしまった様です。この付近は水位が浅いので、流されはしません………残念ですわね。
余りの事に誰も何も言いません。時間が停止しておりました。
それを破ったのは、チェリーの豪快な笑い声でした。
「アハハハハハ…アハハッアハハハハ」
凄く楽しそうに笑う為、つい私も一緒になって笑ってしまう。
「ウフフッウフフフフフ」
一通り笑い終わるとチェリーが私に、
「ペグ…貴女本当に伯爵家のご令嬢?前々から可笑しいと思っていたけど、まさかフルスイングで人を叩く何て……アハハッ」
「流石に先ほどのマーガレット様の発言が、最低過ぎて……頭にきたものですから…」
「有り難う…私の為に、怒ってくれて。ペグが叩いてくれたから、スッキリしたよ」
私達二人が仲良く喋っていると、突然マーガレット様がかな切り声で会話に乱入してきました。
「ペグリーチェ様っ!貴女一体何をなさるの?レディーの頬を、叩くなんて……最低で卑劣な行いでしてよ?」
マーガレット様が、怒鳴り付けてきます。厚顔無恥とは正にこの事では、無いでしょうか?
「何をおっしゃってますの?マーガレット様。貴女だって初めてお会いした際に、私の頬を叩いたではありませんか?」
マーガレット様は、アッ…という顔をして言い訳を言ってきます。
「あっ…あれは…その…勘違いの…せい…でして…致し方無かったのです。でも今回は…何故…私は叩かれ、更に川に落とされたのかしら?」
怒りが再燃してきたらしく、再度聞いてきます。言わなきゃ分からないのでしょうか?
「マーガレット様が私の友人に、暴言を浴びせていたからですが?」
マーガレット様は私が、何を言っているのか分からないご様子で聞き返してこられます。
「ぼ…暴言ですって?覚えが有りませんが?私…何か酷いことを言ったのかしら?」
ええっ?本当に分かりませんの?頭が痛いわ…。私が頭を押さえているとマーガレット様が、
「へクチっ………」
くしゃみをして、プルプル震え始めた。
川に落ちて冷えてしまったのでしょう。私はマーガレット様にお帰りいただく為に、チェリーにジョイスを呼んでくる様に伝えました。
「叩いた事は申し訳有りませんが…二度とこの集まりには来ない事をオススメ致しますわ」
「……勿論ですわっ!こんな…こんな所こちらから願い下げですわっ!」
プリプリ怒っているマーガレット様を見ておりますと、何故かブリが食べたくなって来るから不思議です。次回は海釣りも良いのではないかしら?と考えておりますと、チェリーに連れられたジョイスがドスドスと走って来ます。
「マギー大丈夫?川に落ちてしまったんだってね?可哀想に…早く屋敷に帰って暖まらなくちゃね?チュルリラ男爵には、僕から説明するよ」
ジョイスがマーガレット様の手を引きます。
「じゃあペグ、チェリー…今日はごめんね?他の人達にも僕達が先に帰るって伝えておいて。じゃあっ」
と言うと足早に去って行きました。マーガレット様は、チュルリラ男爵令嬢でしたのね?あの成金で有名な?まあ、どうでも良いわね。そんな事より肉よ…魚肉よ…塩焼きよ。
私は何事も無かったように、チェリーに「それでは魚を焼きますか?」と聞きました。
チェリーも異論は無いようで「そうね」と返してくれました。
結果私は自分が釣ったヤマメを八匹全部平らげた後、チェリーが釣ったアユも分けてもらい楽しく仲間達と過ごしたのでした。
いさかいを起こした場所の下流で、釣りを楽しんでいた仲間が高価そうなネックレスを、釣って来たのを見て私とチェリーは顔を見合わせて、笑ってしまいました。そのネックレスには、見覚えがあったからです。
そう、マーガレット様が着けていたネックレスだったからです………。
ああ魚のお肉…美味しかったなぁ…。
次は海釣りの約束をして、解散になった。待ち遠しい……。はあ……肉…。何て素敵な響きなんでしょうか?
おまけのチェリーside
私はこの食べるだけの仲間たちが、大好きだ。身分が貴族のやつも居るけど、仲間内では全く気にならなかった。
ペグとジョイスは結構良い身分だが、気取らなくて話しやすいし、食べ物のへの愛に溢れている最高の仲間である。
そのペグが、久しぶりにやる渓流釣りにジョイスを誘うのを反対していたのにとても驚いた。
渋るペグを何とか説き伏せ、ジョイスも呼ぶことになった……のだか、失敗だった。
ペグが反対していた理由がハッキリ分かった。
正に貴族の令嬢といった女がジョイスの腕にしなだれ掛かって居る。うざっ。
他の仲間たちも反対していた理由が察せられたのか、次々とペグの肩を優しく労るように叩いていた。
令嬢はジョイスの婚約者らしい。ジョイス……趣味悪くないか?
私の勘は告げている。この令嬢……好きな男の前ではブリブリな、ブリっ子じゃね?
令嬢が悪気しかない事を言い、何故かジョイスが代わりに私に謝っている最中ずっと睨まれてます。
貴族の令嬢の知り合いはペグしか居なかったので、勘違いをしていました。貴族の令嬢は、普通はこんな感じですよね…。ペグが普通じゃないだけで……。
相手にするのもバカらしいので、さっさと釣りポイントに向かうことにする。このイライラを、釣って釣って釣りまくって解消してやるっ!
魚が釣れ出すと私のイライラも、治まって来た。寧ろ面白い位釣れる。何時もはボウズで一匹釣れれば上々の私にしてみれば、四匹も釣れたのは嬉しい釣果だ。
釣れた魚を捌く為、所定の調理場所へ行く途中厄介な相手に出くわした。
あの令嬢である。あんなにベッタリ張り付いていたジョイスは見当たらない……。
私が持っていたバケツの中をチラリと見ると、おもむろに喋りかけて来た。
「貴女が釣った魚を、ジョイス様に渡しなさい!」
一瞬何を言われたのかわからず、私は聞き返した。
「はあっ?貴女…何言ってるの?」
バカじゃないの?何でせっかく釣って来た魚をあげなきゃならない?勿論一口あげるとかは、あるけど普通の貴族の令嬢って図々しいのかな?
「何故渡さなきゃならないのよっ?当然お断りよっ!」
イライラしてしまい貴族の令嬢に向かって叫んでしまっていた。
すると令嬢は汚らわしい者を見るような目付きで、
「何ですの?その態度は?ああ、お金が欲しいのかしら?本当に平民は卑しくて嫌だわ………」
などと言ってくる。さっきまでは怒り心頭だったが、一転して悲しくなって来てつい唇を咬みしめてしまう。
ダダダダッと走り込んでくる音がしたと思ったら、ペグが思いっきりフルスイングで令嬢の頬を叩いたいた。
バッチーンッ!!ズデッ……バッシャーン!
一瞬周りが静寂に包まれた。
私は川に落ちた令嬢を見て、笑いが込み上げてきてしまい大声で笑ってしまっていた。つられるようにペグも笑い出し、二人で笑い合ってしまった。
それを川より復活してきて、キーキー令嬢が騒ぎだしてきた。
ペグが相手をしてあげていたが、良くそこまで相手するなぁ~と思ってた。私ならもう相手しない。無視する。
やはり育ちの差だろうか?まぁペグは規格外に優しいからね。
途中でペグにジョイスを呼んで来てと頼まれたので、ジョイスを呼びに行く。
ジョイスは私達に謝りながらも令嬢を心配しているご様子で、急いで帰って行った。
もう二度と来ないとペグに約束していたけれど、心配なので今日の魚に使う塩をジョイス達が帰った方向に向けて、振っておくことにした。
東方の国のお清めの方法だ。
何事も無かったかのようにペグが、魚を焼くかと聞いて来るから私もそうねと返事をかえした。
さっきのお礼も兼ねて、私が釣った魚をペグに半分あげた。ペグは自分の釣った魚を八匹全部ペロリと平らげた後に、私の魚もペロリと食べきった。
この子の胃袋はどうなっているのか?謎だ。
私達がいた川より下流で釣っていた奴の持って帰って来た戦利品を見て、私とペグは笑ってしまった。戦利品があの令嬢が着けていた高そうなネックレスだったからだ。
今度は海釣りをしたいと言うペグに仲間たちも快く返事をしていた。勿論私も楽しみだ。明日からも頑張るぞ…と思いも新にした。
今回は魚肉の話。川の名前にツッコミ禁止。作者は釣りをしません、設定の緩さはお詫びします。
書き直す可能性が多大にあります。