第29話【裏ギルドの仕事】
裏ギルドのライラットをなんとかした俺は……俺じゃ無いけど、裏ギルドについて話しを聞くことが出来た。
「俺の知る限り今いる裏ギルドのメンバーは7人だ。 基本的にメンバーは2人行動だが、俺みたいな奴は1人で行動する」
「ラフィーレとか言う奴にも会ったが」
「ああ、あいつも裏ギルドメンバーで間違いないぜ。 町を救いに一緒に行った2人も裏ギルドのメンバーだ」
「裏ギルドってなんなんだ?」
「裏ギルドは冒険者ギルドとは違ってな、魔族とも戦える特に強くて特殊なスキルがある奴がメンバーなのさ」
確かにあの強さなら魔族とも戦える。
「特殊スキル?」
「そうだ、俺なら体を鋼鉄化するみたいにな」
「他の奴は?」
「さすがにそれは言えないだろう。 戦う楽しみが無くなるってもんだ」
そりゃそうか……仲間のスキルまで話すわけはないか……。
「なんで俺を狙う? やはりあの国か?」
「国なんてどうでもいい……裏ギルドの役割は民を守る事だ。 国とは民がいてこそ、だから国王は民を守らねばならん。 兵士も同様だ。 それで戦いに敗れても仕方ない……だが、おまえさんは民を見殺しにした。 どんな理由があろうともな」
「……ああ……確かにな」
「おまえさんにわかるか? 絶望の淵でも勇者が来てくれる。 勇者が守ってくれると思っていた民の気持ちを……。 その助けが来なかった時の絶望感を」
「…………」
「ま、そんな訳で我々裏ギルドは国を滅ぼした偽勇者を追っていると言うわけだ」
裏ギルドにも正義はあるってことか……、その考えだと俺は確かに悪だな。
「なにを言ってますか! マシオ殿をいいように使ったのは王国の方です!」
「そうだなぁ……だが、言ったろ? なにがあってもと」
「くっ……」
「ライラありがとう。 だが、俺に自分の正義があるように、裏ギルドにも己の正義があるんだから仕方ないさ」
「そう言う事だ。 さて、俺は串焼き屋があるからもう行くぜ」
「色々聞かせてくれて助かったよ」
「次は本気を出して戦ってくれよ! じゃあな!」
ライラットは町に戻って行った。
「これで裏ギルドについてもある程度わかった。 あまり出会いたく無い相手だな」
「……そうですね」
「2人とも気にしないでくれよ」
「はい」
「ええ、わかってます」
俺達はディーン達の元へ戻る事にした。
その頃、ディーン達は……。
「師匠達はどこまで行ったのかな?」
「私も行きたかったな〜」
ディーンとリアンは復興のお手伝いをして、今は休憩をしていた。
「2人ともどうする? このまま置いてかれたりしてたら」
「先生はそんな事しません!」
「そうだよ」
「あはは、冗談だよ。 私も置いてかれたくは無いしね」
ルナは2人に水を渡して瓦礫に座る。
「町の復興も私達が手伝う所はほとんどなさそうだね」
「そうですね、これなら町の警護でもします?」
「僕はそっちの方がいいや」
「そうだディーン!」
「なに、ルナさん?」
「私と手合わせしないか?」
「え!? ルナさんと!?」
「たまには戦って感を取り戻さないと」
「う〜ん……わかった! やろう!」
「兄さん、ルナさんに勝てると思ってるの?」
「やってみなけりゃわからないだろ」
「それならリアンも一緒に戦おうよ」
「私も!?」
「そりゃいいや! ルナさん、後悔しても知らないよ」
「ふふ〜ん、やれるものならやってみるんだね」
「え、ちょっと……行っちゃった……しょうがないなぁ……」
先に行ってしまった2人の後を追って森の中へ向かった。
「この辺ならいいかな?」
「よし! やろう!」
「リアンも準備はいいか?」
「え、ええ……」
「よ〜し、行くぞー! ニャァァァァ!」
ルナは手足を変えて飛び出した。
「わっ! 早い!」
ルナは木から木を素早く移動して2人を撹乱する。
そして一瞬の隙をついて攻撃に移る。
「兄さん!」
リアンはルナの攻撃を水の壁で防いだ。
「サンキューリアン! そこだ!」
「へへーん、残念でした」
ルナの動きはもはや残像のような速度で移動しているため、ディーンの魔法が当たらない。
2人はお互いに背を合わせて何処から攻撃されてもいいようにしているが……。
「そこ!」
リアンの水弾がルナを目掛けて飛ぶ。
「まだまだ遅いね」
「え!? いたっ!」
無数の水弾を躱してリアンの前まで来ると、リアンのおでこにデコピンをする。
これでリアンの負けだ。
「う〜……負けちゃった……、後は兄さん、頑張って!」
「もちろん!」
ディーンは背後を取られないように木を背にしてルナを迎え討つ。
しかしルナはディーンが背にしている木ごと殴ってへし折った。
「あっぶね!」
「ふっふっふ、甘いぞ! ほら捕まえた!」
転がり回避したディーンをルナは抱きしめる形で捕まえた。
「私の勝ちだね」
「……まだだよ」
ディーンは全身に魔力を流し全身を火で包んだ。
「わっ! あっつ!」
急に燃え上がったディーンから離れるが毛が焦げてしまった。
「……ふぅ……どうだ!」
「う〜ん、途中まではよかったと思うぞ」
ベチンっ! とディーンの額が赤くなる程のデコピンをくらわせた。
「いってーー!!」
「その技は火で全身を包むけど、弱点は動けないことだね。 ディーンの得意な技に移るまでに時間がかかってる」
「確かに……僕の負けかあ〜……」
「2人がもっと連携出来たら良かったと思うよ」
「よしリアン、明日からもっと修行するぞ!」
「仕方ないわね、私もまだまだだもんね」
俺達が戻った時、ディーン、リアンとルナの修行の話しを聞き、俺達も裏ギルドについてわかった事を話し合った。
そして翌日、領主さんの使いが宿にやって来た。
読んで頂きありがとうございます。
頑張って書いていきますので、モチベを上げてあげようと思っていただけるようでしたらブクマや★評価をつけていただけますと作者が喜んで踊りながら遅い執筆も早くなると思いますので、どうぞよろしくお願いします。




