表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

素数

作者: 翠泉


 好きという言葉

 そこには自己愛が含まれる

 自身の価値

 秤で示される


 だからこそ反対の言葉で話そう

 一度だけ言うから

 しっかりと聞いてよ

 お願いだから


 あなたのことが嫌いです

 しち面倒な性格

 口下手

 雰囲気を感じろと言ってくるばかり


 だから私が一緒にいるの

 割り切れない数字でも

 素数のような存在でも

 一という私がいた方がまだ良いよね


 一歩下がるような

 そんな相手が好きなようだけど

 一歩も引かないあなたを

 制しているのは誰だろう


 誰もが唯一の存在で

 単調だと馬鹿にされても

 ひとりひとりが

 それぞれの物語を持っている


 あなたは意外と単純です

 一筋縄ではいかない

 一生かかっても解けない

 そんな難問のように振る舞うけれど


 だから私が一緒にいるの

 看破されてしまったとしても

 私があの手この手を使って

 否定し続けてあげるから


 ひたすらに逆の言葉を

 折り重ね続けよう

 ずっと続いていくように

 悲嘆も分けあえるから


 あなたのことが嫌いです

 意地を貫いたり

 格好をつけるような自信

 どこにあるのか良くわからないけど


 だから私が一緒にいるの

 割り切れない

 そんな思い出だとしても

 逆数を付け足してあげるから

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 素数は、これ以上割り切れないけれど、"一"ならどんな素数の約数にもなれて。それと同じように一緒にいるよ、というメッセージがとても胸に響きました。 詩の中で"一"がつく言葉が多いのもそのた…
[一言] 無自覚なツンデレリケジョさんかしら?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ