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俺のパーティーに守備をするやつがいないんだが  作者: ぜろしき
第一章 学校編
2/3

(真)冒険者人生終了のお知らせ

 自己紹介がまだでしたね。

 あ、どうも希少な男の水属性の攻撃者レンと申します。

 いや違いました。

 先ほど冒険者人生終了のお知らせがきた、全然人気のない水属性攻撃者のレンです。

 今何をしているのかというと、全くパーティーに誘われないので校内のベンチで横になっています。

 あー苦しぃ。

 俺が思い描いてたのは可愛い女の子や強い人に勧誘されて、魔王を倒しにいくそんなものだったのに。

 どうしてこうなったんだ。

 あと3日以内にパーティーを作らないと冒険者になれない。

 見たかぎりみんな守備者を探しているな。

 でも守備者の割合的にもうほぼパーティーに入っているだろうな。

 よし、まだあと3日あるんだまだ諦めるわけにはいかないな。

 パーティー勧誘してみるか。


ーーー残り10分


 やばい、やばいやばい。

 残り10分で締め切りだってのに誰もいないんですけど。

 あそこに何かポスターが貼ってある。

 なになに、


 俊敏者募集中、今女3人集まっています。

 あと一人です。

 加入申請者は訓練室へ。


 お、あった。

 これなら間に合うんじゃないか。

 でも、俊敏者ってなんだ。

 まぁ身体能力はそこそこだしいいよね。

 訓練室まで猛ダッシュで行った。


ーーー残り3分


 ちょっと錆び付いているドアを力強く引いた。

 その中にはとても可愛い女の子が3人いた。

 これ神じゃね。

 一人は真っ赤な目の女の子、もう一人は銀髪のロングな女の子、そしてロリっ子。

 完璧だ。


 「残り時間が少ないから契約書に手を置いて!!」


 真っ赤な目の女の子が急かしてきた。

 急ぎすぎじゃないか。

 まだ出会って3秒だぞ。


 「いや待って、まだなんも話してないんだぞ。お互いの能力とか」


 「それならもう知ってるよ」


 ロリっ子が何もかも見透かしたかのような目をしながら言った。


 「もう早くしようよ。そんなのどうでもいいでしょ」


 銀髪の女の子がめんどくさそうに言った。


 「いやだめでしょ」


 「チッ」


 「おいそこの白髪の女。今の舌打ち聞こえたからな」


 「君の能力はもうみんな知ってるの、だから私たちは君が欲しいの」


 君が欲しいなんて言われちゃいました。

 そんなのいくしかないでしょ。

 ものすごいスピードで契約書に手を置いた。


 「はや!!」


 赤い目の女は俺を引くように見た。

 なんすか、その目。

 やめて欲しいわー。


 「きも」


 「おい聞こえてるからな、銀髪の女」


 「これでやっと4人揃ったね。攻撃者3人と守備者1人のパーティーが」


 よかったー。

 ちゃんと守備者がいるパーティーで。

 さっき俺の能力を知っているって言ってたよな。

 てことは希少な人材だってことを分かってくれてるのか。

 これはさっきの冒険者人生終了のお知らせも撤回だな。


「私たち赤眼の火属性の攻撃者ルビーと氷銀の氷属性の攻撃者ラミと旋風の風属性の攻撃者ネル、そして守備者のあなたで決まりだね!!」


 え。

 今厨二病っぽい名前紹介の後に変なこと言ったぞ。


 「おい、待てよ俺が守備者ーーーーーーーーーーーーーー!!」


 「当たり前でしょ。ポスターに書いてあったの見てきてくれたんでしょ」


 おいおい、なんで赤眼のルビーはそんな当たり前みたいな口調で話すんだよ。


 「いやいや、当たり前じゃないから。ポスターには守備者なんて書かれてなかったから。代わりに俊敏者ていう変なやつがあったぞ」


 「ねぇ、ネル。あなたポスター間違えたわね」


 ルビーが赤い目を光らせていった。


 「嘘だーーーーーーーーーーーー!!」


 ネルが叫んだ。


 「早く契約を止めよう」


 「もう無理。私たちが話している間にもう終わってたわ」


 ルビーが落ち着いた口調で話す。

 なんでお落ち着いているんだよ。

 これってつまりあれだろ。


 「俺のパーティーに守備をするやつがいないってことだろーーーーーーーー!!」


 「うるさい。黙れよ」


 「おいラミ。聞こえてるぞ」


 「で、あなたは何者」


 今の流れで聞くかよルビー。


 「俺の名前はレン。希少な水属性の攻撃者だ」


 決まった。

 これでみんな驚いて腰抜かすぞ。


 「きも」


 全員一斉に言ってきた。

 めっちゃ心にきますわ。


 「まぁ契約をしてしまったし、これでいくしかないわね。赤眼の火属性の攻撃者ルビーと氷銀の氷属性の攻撃者ラミと旋風の風属性の攻撃者ネル、そしてきもい水属性の攻撃者レン!!全員合わせて漆黒の魔術師!!」


 「いや、きもい言うな。それとその厨二病みたいな名前とパーティー名やめろ!!」


 こうして全員攻撃者のパーティーができた。

 さっき撤回したのに、冒険者人生終了のお知らせが戻ってきた。 

 

 

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