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俺のパーティーに守備をするやつがいないんだが  作者: ぜろしき
プロローグ
1/3

冒険者人生終了のお知らせ

 時は大魔王時代。

 人間と魔王軍に分かれて生き残りをかけた戦いが行われている。

 魔王が魔物と共に人間を滅ぼそうとしている。

 そこで魔王軍を倒すべく立ち上がった者が、4人でパーティーを組み冒険をしている。

 この時代は自分ではなく民を救うのを優先する英雄がいる時代である。


 「なんて、英伝に記されてますけど嘘なので」


 「はぁー!!」


 この場にいた全員が声に出して驚いた。

 そうこの場所は、魔王軍を倒すべく冒険に出るために必要な知識や魔法を覚える学校だ。

 その名も滅亡したくない学校。

 この滅亡寸前国という名の国では14歳からこの学校に入学し、卒業試験に合格することで一人前の冒険者として魔王軍を倒しにいくのだ。

 英伝とは今と昔の時代の状況が記されている本のことだ。

 そして英伝は今の時代の状況をリアルタイムで記している。

 それが一般常識としてこの国で伝わっている。

 だが、今新入生の前で話しているこの女は英伝に記されていることが嘘だと言った。


 「あ、嘘だと言っても記されている状況は一緒なんですけど、冒険者のイメージが盛られ過ぎですね。英伝は自我を持っていて、歴史をかっこよくしたいので盛っちゃうんですよ」


 そんなもん捨てろよ。

 馬鹿なのか。


 「本当の冒険者は金に貪欲、民のことよりも自分優先な奴らばかりですね。その理由は...」


 その瞬間上から紙が落ちてきた。

 その中身は、


 「魔王を倒したパーティーには1億スンゼンあげちゃいまーす!!」


 女がみんなが紙を見るのと同時に両手を大きく上げて叫んだ。

 すると、


 「早く訓練させてくれ!!1億スンゼンなんて一生遊んで暮らせるぜ」


 みんなが一斉に壇上にいる女に駆け寄っていく。

 それもそうだ。

 1億スンゼンなんて誰でも欲しい。

 スンゼンとはこの国の硬貨だ。


 「はいはい皆さん落ち着いて。それではパーティーを3日以内に決めてください。パーティーは4人です。一番のオーソドックスは攻撃をする攻撃者と仲間を守り治癒をする守備者で組むパーティーですね。流石にいないと思いますが、全員攻撃者で組むパーティーを考えている人はいませんよね。その考え馬鹿なので捨ててくださいね。それでは3日後の集会で、解散!!」


 その瞬間、


 「おい誰か強い奴いるか!!守備者は!!」


 みんな1億スンゼンの欲しさに、強い人をパーティーに引き入れようとしている。

 誰か俺をパーティーに入れてくれないかな。

 そう考えていると、


 「君攻撃者、守備者?」


 一人の男が話しかけてきた。

 キタキタ俺の伝説の始まりだぜ。

 もちろん俺は攻撃者で属性は水だ。

 人間は生まれた時に攻撃者か守備者が決まる。

 その割合は7:3だ。

 属性は8種類、火、水、土、風、氷、雷、光、闇だ。

 なのでパーティは大体攻撃者が3人守備者が1人だ。

 守備者は少ない代わりに魔力が攻撃者よりも多く必要とされやすい。

 守備者ではない俺がなんで自慢げに話すのか。

 その理由は、

 

 「攻撃者です。僕の魔法は水です!!」


 決まった。

 これでパーティーに加入間違いなしだ。

 なぜかというと、男の水属性攻撃者が全くいないからだ。

 大半の水属性は女性だ。

 こんな希少な人材を加入させない訳が無い。


 「あ、ならいいです」


 は。

 突如俺の冒険者人生終了のお知らせがきた。


 



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