第6話 漢とオカマ
どうも!輝々(てるてる)です!
登場人物についてちょっとしたプロフみたいなのを後書きに書いていきます。
良かったらご覧下さい!
そして本編も読んでください(--;)
「フンッ!はああああっ!!」
コウマの重い拳がシンの顔面にクリティカルヒットする
「グッ…うおおおお!!!」
負けじと叫びながらシンもコウマの顔面を殴る。
シンとコウマはこういった殴り合いを幾度となく繰り返していた。
武器は初撃でお互いに壊れてしまいお互いに次の武器をギアから取り出す暇を与えず殴り続けているのだった。
「元軍人にしては拳が軽いなぁオッサン」
シンはフラつきながらも強がる。
「オッサンと言われる歳でもないんだが、貴様に比べれば年季入ってる拳だろう」
コウマは余裕の笑みを浮かべながら応戦する
「諦めたらどうだ?貴様先程から拳がドンドン軽くなっているぞ。限界なのだろう?」
コウマは降伏して首を差し出せと言ってくる。
シンは歯噛みしながら「嫌だね」と言って更に拳を当てに行く。
「まだ俺は死ねないんだよ!!!」
シンは血を吐きながら叫ぶ。
「何かやりたい事があるのか?」
コウマはここまでして諦めないシンのやりたい事に興味を持った。
「……やりてぇ」
「なんだ?ハッキリ言え。」
「女とやりてぇ!!!!!!」
シンの不純な動機にコウマはドン引きした。
「……。まだ若いんだきっと……」
コウマは可哀想な者を見る目でシンを見つめる。
「うるせえええ!!そんな目で見るなァァ!!」
シンは思春期の中学生の様なキレ方をしながらコウマに殴りかかる。
その拳は簡単に躱される。
「そろそろ終わらせるか童貞くんよ」
「俺は童貞って名前じゃねえ!!」
星汰がそこにいたらそうじゃねえよとツッコミを入れていただろう。
コウマは「名乗らなかったのが悪いのだろう?」と言って距離をとる。
「茶番も終わりだ。」
そう言うとコウマは右手の拳を胸に当て召喚魔法を唱える。
「我に宿れ!!ヘカトンケイル!!!」
コウマが叫ぶとコウマの背中から無数の腕が生えてきた。
「これは…神格魔法…いや悪魔を体に召喚したのか?」
「ああ。俺の心臓には呪いがかけられていて他の魔法を一生使えなくなる代わりに身体に悪魔を宿すことが出来る」
百の腕を生やしたコウマは笑みを浮かべそしてシンに向かって百の拳を叩き込む。
百の腕は大量のクレーターを作りながら隕石の如くシンへ一直線に向かっていく。
シンはそれをギリギリで躱し隙を見てシンも魔法を使うことにする。
それを良しとせんと言わんばかりにコウマは連続して百の腕で追撃する。
「神格魔法。召喚。神槍よ…穿て!!」
その言葉と共にシンの目の前に黄金の槍が現れその一撃にてコウマの百の腕の内二十ほどを吹き飛ばした。
「…それが貴様の神格魔法か。面白い」
コウマはシンを強者と認め、残った八十の腕で同時に攻撃をする。
「上等だ!!神格魔法、召喚神槍二龍」
シン二つの神槍を両手に持ち八十の腕に立ち向かう。
「うおおおおおおおお」
「はああああああああ」
隕石と龍の正面衝突は辺り一面をさら地にして大量の砂煙が辺りを覆う。
煙が段々と晴れた中で確認できたのは
背中から生えた腕と本当の両腕を肩から失ったコウマと槍が壊れ片腕が折れてボロボロのシンだった。
二人とも満身創痍の中ゆっくりとお互いに近づき最後の力を振り絞りお互いに頭突きをした。
コウマはそのまま力尽きてその場で絶命した。
シンは額から血を流しているもののギリギリ立っていると言う状態だった。
ほぼ互角の戦いではあったがシンの勝利で終わった。
シンは最後にコウマの近くに行き大きく深呼吸する。
「楽しかったぜコウマのオッチャン。ちなみに俺の名前はシンだ!可愛い女の子にでもよろしくな!じゃあな」
そう言って立ち去るシンの姿はドヤ顔でなければ漢だった。
「だいぶ離れちまったな。戻らねえと。」
シンはボロボロの体を引きずりながら元の場所へと向かう。
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ロマとルルの戦いは常人の目には一切見えない速度で四方八方から鉄と鉄が弾き合う音のみが響き渡る。
幾度となく火花と鉄と鉄のぶつかり合う音が響き、そして二人同時に動きを止めた。
「オカマの癖にやるにゃ。ルルの速度に追い付くとかどんな生き方してたのか気ににゃるなぁ。」
ルルは太刀を構えながら質問する。
「まあ酷かったわねっ。それなりに」
ロマはあまり答える気がないようでダルそうに言った。
「そろそろお互いに本気出しましょうかっ?」
そう言うとロマはもう一つの刀を取り出し構える。
「へえ。よく気づいたにゃ。ルルも双剣使いだって」
ルルはギアから小太刀を取り出し構える。
「さあ始めましょうかっ♡」
ロマがそう言ってすぐに二人とも姿を消し恐ろしい速度で空中へとぶつかりながら上がっていく。
ロマは空中へと上がった途端待ってましたと言わんばかりに笑みを浮かべ
足で刀を持ち手にも刀を持った状態、つまり四刀流になったのだ。
「にゃにっ!?!?」
ルルは驚き攻撃に一瞬隙ができた。
ロマがそこを狙わないわけが無い。
四本の刀で無数の連撃を行う。
「くそっ…」
ルルは防戦一方になっていた。
「もう少しで着地……でも、もたないにゃ…」
このロマの四刀流は二人がぶつかり合いながら空中へと上がった事で初めて発揮した型である。
つまりこの回転率は空中でなければ生み出せない。
当然ルルもその事を理解し着地のタイミングを図るがこのままでは着地するまでに殺られると察したのだろう。
ルルはわざと太刀を目の前に置き突進するように前方に出る。
それをロマが四本の刀で同時に攻撃してきたところをルルはその四本の内自分の持ってている太刀二本でロマの刀を二本ずつ受け止めるようにしてぶつかった衝撃をそのまま後ろに押し出し着地して距離を置くことに成功する。
「これで四本は使えないはずにゃ。けど空中戦には持ち込めにゃいか…キツいにゃ…」
ルルは本来獣人の身体能力を生かした空中戦を得意としていた。
「ふぅ。四本はしんどいわねっ、でもこれで空中にはいかないはずっ」
ロマは狙い通りにいった事に安堵する。
「はぁ…」
ルルはため息を吐き、眼光を鋭くしてロマを睨んだ。
「オカマさん強すぎるからルル本気出すけど許してにゃ。」
そう言うとルルは自分の腹を両方の太刀で刺した。
ルルは血を吐きながら呼ぶ。
「ルルの魂を喰らい、目覚めよ妖刀!!!」
ルルが叫んだ直後ルルを黒い光が包み込む。
黒い光から解放されたルルは自我を失ったかのように何かを呟く。
「殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス」
物騒な言葉を呟きながらゆっくりとロマの方へと歩く。
「嘘でしょ…めんくさいわねっ。妖刀だったなんて、魂喰わせるなんて頭おかしいわよっ」
はぁっとロマはため息を付き下を向く。
次に顔を上げたロマは充血した目になっており今までの明るいロマの風貌は消え去っていた。
「俺に妖刀狩りをやらせようとするとはロマのやつ生意気だなァ」
男口調になったロマは髪をかきあげながら満面の笑みを浮かべる。
自我を失っているルルは呟くのを止めると同時に一瞬でロマの背後に移動し斬り掛かる。
今までのルルの速さより何倍も早いその速度にロマは避ける素振りすら見せずにルルの刀を避けたのだ。
いや正確に言うならば妖刀がロマを避けたのだ。
「妖刀なんぞ、一部の妖力を入れているにすぎん。俺は妖術をいくらでも扱える。格が違うんだよ、消え失せろ」
ロマが言うと同時に腕を前に出す。
するとロマの体から大量の黒いツルが伸びルルを襲う。
ルルはツルを避ける事しかできず後退していき、そして背後からのツルに気づかずに捕まってしまった。
黒いツルがルルの顔や体まで全てを覆い尽くした後ロマが開いていた手を握ると
ルルを覆い尽くしたツルがルルの体を潰した。
人の体が潰れる音がした後ツルの隙間から大量の血が吹き出した。
黒いツルが消えた後血溜まりの中にルルらしきものは影も形も残っていなかった。
「つまらなかったな。」
ロマはそう言ってその場に眠るように倒れた。
少ししてロマは仰向けになりため息を吐く。
「はぁ。嫌な勝ち方しちゃったわっ」
元に戻ったロマは後悔したように呟く。
「あの二人は大丈夫かしら、待っててねっ。もう少ししたら動けるようになるからっ」
ロマはそう言って体力の回復に努めるのだった。
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主人公
星汰→18歳、身長172cm、黒髪短髪、顔面偏差値は中の中、超が付くほどのロリコン、好きな食べ物は唐揚げと焼き鳥、嫌いな食べ物は辛いもの
恵介→18歳、身長180cm、茶髪短髪、顔面偏差値は上の上、元引きこもりのゲーマーで頭もよくスポーツ万能、好きな食べ物はペペロンチーノと甘いもの、嫌いな食べ物は無い、星汰とは親友
今回は星汰と恵介の紹介です。
ゆーてあまり意味が無いかもしれない(笑)
さてさて次回は!
恵介がカッコイイ!星汰やっちゃえー!
そして迎える初陣の終わり。
次回もお楽しみに!