勇者と魔王3
「エルナァ―――!」
「エルシア様ーー!」
「悪いけどその一生あえなくなる最後の別れみたいのやめてもらえる?」
「「あ、はい」」
「じゃあいってくるね。エルナばいばい~」
「違う違う、エルシア様返してよ!(このくそ勇者めが)」
「なぜ?」
「私のエルシア様だからに決まってるでしょう。
もしエルシア様を連れていくならわたs「じゃあねー」
「えええええええええ」
しばらく思考がストップした。なぜかって?この勇者、なぜか私をお姫様抱っこで帰ってるんですよ。
でも、空飛んでるから降りれないんですよ。魔王だから降りれるだろうって?
無理だよおおおおおおおおおお。
魔法が使えるだろって?
空に浮かべる魔法なんてないからね?風魔法操ってるだけだからね?
練習がいるんだよ!1回も練習したことないから落ちるにきまっている。
降りれない。暴れられない。思考がストップする。
降りれない。暴れられない。思考がストップする。
「なんで抱えられてるんですか。」
「俺がそうしたいからだ」
きゃーーー
普通の女子の場合、かっこよくてきゃーーー
ってなるんだろうけど、私の場合怖くてきゃーーーなんだよね。
抱えられて逃がさないようにして殺すとか、、。奴隷じゃなかったっけ?
まあどっちみち殺されるんだ。逃げる機会と勇者の弱点を調べておこう。
弱点あるじゃん。3歳のころのやつ。ほらあれだよ。
やったー勇者なんて怖くないぞー
果たして本当にそうなのだろうか。この勇者に自分の3歳のころの恥ずかしい思い出を聞かせただけで
ひるむのだろうか。
だからどうした?とか言い返してきたら終わりだよね。
ほかの弱点、、、。んー。
じーーー、、、
「どうした?見たいならいくらでも見るといいが。」
はっ
めっちゃ見てた。
気づくのおそ。
だってステータス平均4ですし。
それ関係ない気もするけどまあいいや。
この状態のせいでうまく頭が回らない。ほんとだよ。
言葉遣いさえもやばくなってそう。
「勇者の家にいったら何するんですかー?」
我ながらちょうのんき。
殺される立場だっていうのに。もうこれあれか?もうどうでもいいやーみたいな。
「うーん、エルをいっぱいかわいがる?」
痛めつけるという意味に聞こえる。そして笑顔が怖く見える。
せっかくの王子様スマイルが、黒王子に見えますとも。
「今王子様スマイルとか思ってたでしょ?」
「なぜばれた!?」
「エルは顔に出やすいんだね。かわいい」
恐怖の顔が楽しみで痛めつけようがあるということでしょうか。
怖いね。さすが黒王子。
「あと、一応俺は、トールーク王国の第2王子。」
「・・・。(軍事利用か。)」
「あんまり驚いてくれないなあ。」
「王位継承権1位だから、君を妃にしたら、君が王女様だね。」
何言ってるんだこいつは。人類の敵である魔王を軍事利用は百歩譲ってわかるけど、
冗談がやばめじゃない?
「・・・?(大丈夫こいつ?)」
「やっぱりエルシアは可愛いね。」
「・・・////。(確かに私は可愛いけど唐突じゃない?」
「照れてるのもかわいいよ?」
「でもなんか喋ってくれないと、無理やり口を開けちゃうかな?」
口を裂くってこと?
「しゃべります。喋りますから!(一生喋れなくするのはやめてください)」
「なんか誤解してない?」
「全くこれっぽちも」
「そうか。(絶対悪い意味でとらえてるよな。)」
「もうすぐつくz「家に帰りたい~」・・・ごめん。」
「あ、、なんかこっちこそごめんなさい・・。
「「・・・」」
少し気まずくなった勇者と魔王であった。