光魔法の魔王
次の日
でもせっかく頭のお医者さんを呼びましょうか問題が終わったに、勇者が来るから逃げようなんていいだし
たらほんとに頭のお医者さんきちゃうよ、、。
それとエルナは忠誠心がかなりすごいことが分かった。だから私が逃げるといっても魔王城に残るというだろう。
せっかくこっちにきて初めて会った人なのに、置いて行って死んじゃったなんて言ったら、
精神がずたぼろになるかもしれない。
さて、どう逃げたものか、、。
もういっそ、地下室にこもっちゃう?
外に出かけるといってもせめて1~3時間程度だと思うし。
ほかの魔王城で働いている人が殺されたら、、、。改めて積んだなって思う。
やっぱり泣き寝入りしか、、。
ああ、どうすればいいの!もう時間がないというのに。
せめて私が死んでもこの国の民たちが少しでも苦しまないように、仕事をしよう。
かりかりかりかり。かりかりかりかり。
前世の知識を使って、計算とか政治を進める。知識チートもしたかったな、、。
あ!もしかたら!乙女ゲームの知識で脅せるかもしれない。
勇者の情報なら、だれよりも多く知っている。
3歳のころまで勇者のお母さんのことを「んーまぁ」と呼んでいたそうだ。
このエピソードは、ヒロインの恥ずかしいすがたを勇者が目撃して、
気まずくなった空気を、勇者が頬を染めながら、私だって、3歳までは~と
話して微笑みあうのだ。
攻略対象はかなりイケメンなため、頬なんて染めるともうそれは!
平凡な人生なんて言っていたけど、乙女ゲームみたいな生きがいがあっただけ、
楽しい人生だったのかもしれない。
魔法を使ってみたい。どうせ死ぬなら思いっきり楽しみたい。
私が乙女ゲームの中でみんなに幸せにしてもらえたお礼に、ヒロインを幸せにしてあげたい。
ゲームで魔王が使っていたのは闇魔法の初級だ。よわいな。光魔法とかは使えないんだろうか?
たしか、光魔法の上位には幸福感が与えられる魔法があったはず。
「(もしわたしにつかえるならー!)かのものに幸福がありますようにー。」
ふわっ
「!!魔王様。もしかして光魔法ですか!?」
「ええ。」
「すごいです!魔族で光魔法が使えるなんて!」
確かゲームの設定では魔族は光魔法が使えないから、回復できないため、けがを負っているものがほとんどなんだとか。
「幸せに感じますね。でも、魔王様といるだけで私は幸せですから!」
「ふふ。ありがとう。」
この物語の聖女は幸せにしちゃダメな奴です。