プロローグ
---2135年---
世界にダンジョンが誕生した年から約4年と11ヶ月の月日が経った。
世界にダンジョンが誕生した次の日 ニュースでは朝から世界の終わりが始まったなどとニュースをやっていたが その1ヶ月後には神が私たちに手を差し伸べたなどというニュースに変わっていた。
理由は簡単である。世界中の人口が増加し、資源が足りないなどという問題が大きく取り上げられている時代である。
ダンジョンという無限に湧き出る資源を手に入れたらそれは神が私たちに手を差し伸べたと言っても間違いでは無いのではないだろうか。
それも世界中ある程度人口がまとまっている場所には大抵ダンジョンが誕生した。
日本には4つ。アメリカ、ドイツ、イタリア、皆が1度は必ずというほど聞いたことある国には複数のダンジョンが誕生したのだ。
いままで戦争という形で敵対していた国々はすぐに同盟を結び、この世界には戦争という言葉が無縁になっていった。
そんな時からもうすでに4年以上の月日がたち、来月からは一般人にダンジョンが公開される日が訪れる。
対象は15歳以上で契約書にサインするだけという簡単なものだけだ。
ダンジョンが公開されるにあたり危惧されていることはある。
人が死ぬのだ
それはそうだろう。ダンジョンである。モンスターが生まれ人間の敵対者として道に立ちはだかる。
実際にスライムなど国民的キャラクターから、だれも名前を知らないようなモンスターが数多くいる。
そいつらと戦い、アイテムをドロップさせ、宝を探し、一攫千金を狙うのがダンジョンである。
一攫千金を狙わないまでも、1階層でのモンスターはそんなに強くない。がしかしモンスターのドロップアイテムの買取額はそれなりにいい値段になる。
あまり危険がないのにだ。
冒険がありそこらへんのアルバイトの数倍から数十倍稼げる。多くの人はまだかまだかと胸をときめかせダンジョンが公開されるのを待っている。
それは「悪夢のはじまり」なのか?「神の祝福」なのか?