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異世界でダンジョンマスター始めます。  作者: お蕎麦屋さんのカレーうどん
5/8

魔法の使い方

スマホが水没。保証でどうにかなったが前のスマホより扱いづらくなった気がする。

『では、説明をさせていただきます。この世界では魔力を消費し、火を起こす、風を吹かせる、大地を揺るがす等の様々な現象を起こす力を魔法と呼んでいます。』



 ダンジョンコアによる魔法の説明が始まる。魔法という未知のもの。ファンタジーの定番であるそれを覚えるために俺は真剣になる。

 魔法は憧れだ!!


『魔法には属性と呼ばれるものがあり、属性は光、闇、火、水、風、土の基本となる6つの属性にそれぞれの属性の派生もしくは特殊魔法があります。マスターの所有する石魔法は土魔法に属し、土の派生魔法となり死霊魔法は闇の特殊属性魔法となります。』


 光とかは定番だな。基本属性に派生とかもあるってことはかなり多くの属性があるんじゃないか?回復とか治癒の魔法を使える属性は抑えておきたいが。


「派生魔法ってことは石魔法って結構強いのか?」


『………微妙です。派生とは言っても水の派生である氷魔法や風の派生である雷魔法のように土魔法とたいして変わりのない魔法です。水魔法でも氷を放てるように土魔法でも石を放てますし。石魔法だけの特別な魔法は確かにありますので修練次第かと。』


 あ、そうなんだ。まぁ、石と土ってあんまり変わりなさそうだもんな。ゲームでも石と土とかわざわざ別けないし。


「石魔法だけの特別な魔法、てどんなのがあるか解るか?解るなら教えて欲しい。」


『石魔法の特別となりますと、相手を石化させる魔法や石の武具を作りだす魔法、それにストーンゴーレムやガーゴイルを生み出す魔法等がありますね。それに石だけではなく鉱石を操る魔法もあると聞きます。』


 石化魔法とかは強そうかな。石で武具を作るとかはしょぼそうだし、今は剥ぎ取った武具があるからな。

 鉱石を操れるなら鉄とかの武具とかは作れるようになれるのか?ファンタジーの定番であるミスリルとかの武具も造りたい。


 まあ、最初は石で練習だろうな。それにストーンゴーレムとかはダンジョンの戦力になりそうだから大量に作りたい。んー、石で作った武具をゴーレムに与えるのは有りか。



 そう考えると意外に有用かな?まぁなんにせよ魔法を使える様にならなけりゃ意味のない考えだけどな。


「石の方はわかった。死霊魔法の方はどうだ?特殊ってくらいだしそれなりに強いのか?」



『死霊魔法はアンデットモンスターを生み出し、それを強化する魔法ですね。また、生命力吸収ライフ・ドレイン等の特殊な魔法が使えます。生命を操る魔法と呼ばれ強い力を持っています。ただし、強い力を持っている分、扱いに注意が必要となります。実際、死霊魔法の扱いを間違えて術者が死霊と成ったり死霊に取り込まれることもありますので。』


 それはちと恐いな。まあ、漫画とかでも死霊使い(ネクロマンサー)がアンデットモンスターになることがあるからな。俺も気を付けよう。



「わかった。とりあえずまずは魔法の使い方を教えてくれ。」



『はい。魔法は魔力を扱うことで使用しますのでは魔力の扱いについてお教えします。その為にもまずは体に流れる魔力の流れを理解してもらいます。』



「魔力の流れを理解するって何をするんだ?」



『まずは私のサポートの元に実際に魔法を使用して頂きます。そうすることにより魔力を使用する感覚を覚え、その後に体内の魔力を体の外に出す感覚、魔力を消費する感覚を理解していくことで魔力の流れを体感します。』


 なるほど。実際に魔力を使用することで魔力の流れを理解するということか。まぁ、口で説明されてもいまいち分からないし。



「魔法を使用するってどうやるんだ?俺は魔法何てない場所で育ったからな。使い方は解らんぞ」



『安心して下さい。それは私がサポートいたします。』


 コアが淡く光ると俺の体がじんわりと暖かくなり、同時に体の中で何かが動いている。



「これは………」



『私とマスターの間にあるパスを通して魔力を発動させております。マスターが体の中を通り抜けていくと感じるものが魔力です。この状態の魔力を操ることで魔法が発現できます。』



 体からまるで湯気の様に放たれるものが見える。これが魔力か。これを自力で出来るようにならないといかんのだな。



『魔法の発現ですがマスターに高い適性のある石魔法を使用してもらいます。使用する魔法は『ストーンウェポン』。石製の武具を造り出す魔法です。造りたい武具………そうですね剣をイメージしてみて下さい。』



 コアに言われるままに頭の中で、あるアニメで主人公の使っていた剣をイメージする。でかく分厚いクレイモアと呼ばれる大剣。俺の中で直ぐに浮かぶ剣というとこれになる。



『では、基本的な魔力操作は私が担当しますのでそのイメージを維持したまま手を前に出して『ストーンウェポン』と唱えて下さい。』



「ストーンウェポン!!」


 体の中を何かが、おそらくは魔力が前に出した掌から抜けていくと目の前の空間に白い塵のようなものが集まり形を作る。集まった塵が徐々に棒のようになっていき、しばらくすると歪な剣の形をした物体が足下に落ちた。


 何だろうこれ?剣?棒?木刀のなり損ない?柄の部分は木刀みたいだけど剣の部分が丸い棒で剣先の部分が楕円形になって………………ああ、これ、石製の蠅叩きだ。



『魔法の発動は成功です。おめでとうございます。マスター。』



「えっ、いや、成功なのかこれ?剣になってないぞ。」


 目の前にある石製の蠅叩きを見る。これが俺の初めての魔法。認めたくない。というかこれはない。


『はい。イメージの不足と魔力の乱れにより剣の形を作ることは出来ませんでしたが魔法の発動そのものは成功しております。ちゃんとした武具を造れるかはマスター次第です』


 うわ~これが俺の初めてかよ。イメージって意外と大変だな。


『安心して下さい。魔力と魔法の扱いに慣れればちゃんとした武具が造れるはずです。特にマスターは土の魔族の称号の効果で土属性の魔法の質は高くなるのですから良い武具が造れます』



「あ~そうならいいんだが。とりあえず、もう一度やってみるか。」



とりあえずリトライだ。何度か繰り返せばまともな剣になるだろうし。てか、クレイモアをイメージして蠅叩きを造る俺の実力はどうなんだろ?



『マスターに進言します。最初は兵士の遺体が所有していた剣の実物を見ながらイメージを固めて魔法を扱ってみてはいかがでしょうか?』



 なるほど、確かに実物を見ながら同じものを創ろうとする方がいいだろう。



「ストーンウェポン」失敗。これじゃ棍棒だ。「ストーンウェポン」失敗。これ、鍬だよね。「ストーンウェポン」失敗。短剣っぽい。ちょっと近付いた。「ストーンウェポン」失敗。これは金槌だ遠くなった。「ストーンウェポン」成……いや、失敗だ。これは鉈だ。「ストーンウェポン」惜しい。これはサーベルだ。まぁある意味成功かな?…………………



 コアのアドバイスに従い実物を見ながら魔法を繰り返すこと数十回。なんとかクレイモアと呼べる代物を造りた出せた。一応、実物を見ながら創った剣ができたし魔法の発動も最初よりはスムーズにできたと思う。暫くは繰り返すかな。武器が増えれば何かの役に立つかも知れないし、魔法の扱いも覚えられるし、無駄にはならないはずだ。



 さて、もう少し練習をしよう。剣だけじゃなくて斧や槍も造りたい。ひたすら魔法を唱え続けてがらくたの山を積み上げる。ちゃんと使えそうなのもあるが成功率が低いな。無駄に農具が増えてるし。イメージがおかしい。


 


『マスターに進言します。魔力が無くなる前に死霊魔法の方も試してみては如何でしょうか?』



 ……………忘れてた…………てか、石魔法だけで土魔法と闇魔法の練習もしてない…………





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