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枯渇聖女は婚約破棄され結婚絶対無理ランキング1位の辺境伯に言い寄られる  作者: はるくうきなこ


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81マクリート大神官の反撃


 それはいきなりだった。

 「バゴォォォォ~ン!!!」

 大きな爆発音のような音がした。聖教会の方角だ。

 大きな火柱がうねりながら空に向かって登って行く。

 その火柱はあっという間に空中で雲を巻き込んだ。そしてどす黒くなった雷雲が発生した。

 ピカッと雷光が光り、その光を辿るように大音響が轟く。

 「ド~ン!!ドゴーン!!!」


 「ありゃ何だ?」ナジさんが。

 「あれは聖教会の方角。まさか王妃が何かしたんでしょうか?」ラキスさん。

 「まさか、王妃にそんな魔力はねぇぞ」ナジさん。

 「マクリート大神官なら?」シグスさん。

 「はっ!あいつそんな力を持ってたのか?」エバン様。

 「まあ、一応王族、雷の魔法を使えるはずです。だから大神官にまでなられたんです」イリが。

 「何をするつもりなのかしら?このままじゃ帝都が危険だわ。急いで聖教会に行かなくちゃ!」

 「フレイシア様何言ってるんです。危険ですから、あなたは帝都の外れに避難してもらいます。ナジ。転移陣を貸して」イリ。

 「おお、好きに使え」

 「イリ!私は行かない。マクリート大神官を止めなきゃ。いいから聖教会に行きましょう」

 「ですがフレイシア様に身に何かあったら‥」イリが心配そうな顔で私を見つめる。うん、すごくうれしい。でも。

 「私はこの国の王女。私の命令が聞けないの?みんなで協力してマクリートを止めなきゃ!さあ、急いで」

 私は聖教会の方角を指さした。

 「はぁぁぁ~。こうなったらフレイシアは聞かないぞ。ったく。そんなところ好きだけどな。いいか、フレイシアみんなお前が心配なんだ。無理はするな。それにな、たまには俺にもお前を守らせてくれ。いつもお前に助けられたばかりなんて男として情けない。だろ?」

 エバン様が呆れた顔で私を見るがすぐに甘く蕩けるような笑み。切れ長の目がふにゃりと下がって。

 もう!そんな眼差しされたら。

 「もう、エバン様ったら、私そんなに頑固じゃないわ。でも、あなたに守られるっていい響き」

 エバン様がすかさず私のそばに近づいてぐっと腰を抱き寄せられる。

 「フレイシア、無理はするなよ。いいな?約束だぞ」そう言いながら彼は私の小指と自分の小指を絡ませる。

 そっと指先で交わす約束に胸が熱くなる。

 「もう、そんなのわかってるから」



 その間も稲妻が走り激しい雷鳴が鳴り響く。

 雨も激しくふりだして来た。ニルス国の王都が水没しそうになった記憶が蘇る。まさか、まさかキアーナ様の仕業?

 一瞬浮かんだ嫌な記憶にキアを呼ぶ。

 (キア?聞こえる?これってもしかしてキアーナ様の?)

 (キアーナ様はそんな事してないわ。これはすべてマクリートの仕業よ、帝都を混乱に貶めてラビウドの責任を追及するつもりなのかも。いい加減諦めればいいのに。王妃もマクリートももう終わりよ。これ以上何かしでかしたら竜神レオン様が黙っていないと思うわ。せっかく丸く収めたって言うのに!!)

 (うん、わかってる。私達で絶対に何とかするから、キアはキアーナ様に竜神レオン様の怒りを抑えるように頼んで。お願い)

 (はいはい、わかってる。でも、気を付けて。マクリートはかなりの魔力持ち。それに邪悪な心で操っているから危険よ)


 いきなり話を聞いたエバン様が焦る。

 「キア。そんな相手の所にフレイシアを?待て待て、やっぱりだめだ!」

 「そんな事言ってる場合じゃないわ。行くわよエバン!」

 「クッソ。こうなったら俺が命に変えてもフレイシアを」

 エバン様。声だだ洩れです。それにさっきから私達の手、恋人繋ぎになってる。

 「エバン様死ぬなんて縁起でもない。ここは嘘でも絶対にマクリートを倒すって言ってくれなきゃ!」

 「ああ、絶対に倒す!」

 (そうね、聖教会に行ったら竜水晶の所に行って、フレイシアには二人の神の血が入っているわ。だから念じればきっと神の祝福が受けれるはず、そうなればマクリートの薄汚い魔法なんか一気に浄化できるはずよ)

 (ふふ、もうキアったら、ありがとう)

 (神が付いてるわ。二人に祝福を)

 「キア、ありがとう」エバン様が大声でお礼を言う。



 「わかってる。みんな行くわよ!」

 私はイリやラキスに声をかける。

 「俺らも一緒に行くぜ!」

 「ナジさん。ありがとう」

 「いや、俺らにもよぉ、少しはプライドってもんがあるからな。おい、キトお前先に行ってアナンに王妃を守るのは終わりだって伝えろ!俺ら天狼は今から聖女フレイシア様に力を貸す!」

 「頭、はいすぐに!」キトさん。

 「いっちょ暴れるぜ!さあ、フレイシア行こう」

 「あんた。くれぐれも邪魔にならないようにね。あんたの魔法は闇なんだから」カリンさんが言う。

 「おう。わかってらぁ‥ったくよぉ‥」ナジさんがガシガシ頭を掻く。

 「気を付けて」「父さんがんばちぇ」カリンさんがそんなナジさんをカロと一緒に見送る。

 「カロ、母さんを頼むぞ。行って来る」

 ナジさんは悪い事をして来たかも知れない。でも、家族を心から大切にしてるって思った。











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