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枯渇聖女は婚約破棄され結婚絶対無理ランキング1位の辺境伯に言い寄られる  作者: はるくうきなこ


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49/84

49何やってるんだ!(エバン・ラヴァード)


 クソ!なんて様だ。フレイシアの前であんな無様な格好を晒すなんて。

 それにしてもここは?

 あれから無理やり引き摺られて護衛兵に連れて来られた。顔に布を被さられたからよくわからない。でも、きっと騎士隊の牢だと思うが。

 ラヴァードの奴さっさと行ってしまううなんて。あいつの動きは凄かったな。イリの手引きも息が合っていた。

 そんな事より俺が誰かバレる前にここから逃げないと。

 まさかニルスの王族がこんなところにいるとバレたら外交問題にもなりかねん。月光水晶はぶっ壊したし、まあ、あれはキアの仕業だが、そこまで思わせたのはニルス国の王族だ。責任はニルス国にあるからな。

 困った。キアラルダに伝手はないしラヴァード達にどこにいるかだけでも伝えれればいいんだが‥

 それにしてもフレイシアがこの国の王女だったなんて驚くだろ。

 おい、待て待て。

 と言うことは俺が彼女のところにいた事をどう説明する?

 それにクリスとか言ったあいつはなんだ?次期王と言うことは腹違いの兄妹じゃないのか?だから見舞いに来たのか?

 それにあいつもフレイシアの兄だって、ったくどうなってるんだよ!


 *~*~*


 フレイシアの所からうまく逃げ出せたと思ったら、エバンの奴。ったく! 

 俺は直ぐに移動する。イリがフォートに繋ぎをとってシグスに応援を頼むだろう。おっとラキスもいたな。二人いれば何とか‥

 とにかくエバンが連れていかれる後をつけて居所を見届けるとシュテを呼ぼうとして考えた。

 エバンが連れていかれたのは帝国騎士隊の本部だ。あそこは厄介だ。とにかく警備が厳しい。牢は騎士隊の地下にあり忍び込むのが面倒だが仕方がない。

 急いで助け出さなくては。何しろ身元を調べられればニルス国の国王、いや前国王の弟だと直ぐに分かるだろう。

 そんな奴がフレイシアに近づこうとしていたんだ、ニルス国にあった月光水晶が破裂して無くなった事はすでにキアラルダの密偵が報告しているはず。

 ニルス国の人間がフレイシアに近づいたと言うだけでもキアラルダ人の反感を買うだろうからな。

 こりゃ、マジやばいな。

 俺は考えた末エストル・メイズに連絡を取る事に決めた。急いでシュテを呼んで手紙を送る。エストルに帝都カラルーシに来てエバンの養護をして欲しいと。


 実はメイズ辺境とチェスナット辺境はある頃から互いに協力関係になった。お互い魔物が頻繁に出る森林があり、どちらにも魔物被害が出るからだ。

 それにメイズは穀物が豊富に取れる。チェスナットは放牧が盛んで栄養価のある食べ物が豊富だ。それに軍馬の育成のおかげで馬の鞍や武器など作る技術も進んでいる。

 メイズは辺境にあり帝都からは言わば見捨てられたような関係で遠くの親戚より近くの他人の考えで両方の領主は助け合う事に戸惑いはなかった。

 確かにニルス国の王族は勝手な事をして来たかも知れないがエバンに関してはむしろキアラルダ人を助けていたと言えるからな。


 夜にはエストル・メイズ辺境伯がカラルーシに来てくれた。

 ここはビーストハンターの隠れ家でカラルーシの端にある一軒家だ。

 俺は状況を説明する。そばにはラキスやシグスが待機している。フォートとイリは引き続いてフレイシアの護衛としてそばにいる。


 「だから気をつけろとあれほど言っただろう!」

 叔父の怒号が部屋に響く。

 「はい、ですがクリス殿下が来るとは」

 「それでクリス殿下はどうするつもりなんだ?」

 「王妃メルローズはクリスとフレイシアを一緒にさせるつもりでしょう。あれだけ自信たっぷりにフレイシアに迫ってるんです。もしあの王妃が反対ならあんな大胆な行動は出来ないかと」

 「そうだな。だが、クリスが国王の子ではないと分かればそれこそセレストの思うつぼなんじゃないのか?」

 「ですが、セレストはクリスを見限ったようですし、セレストとフォンタール伯爵の動きが気になります」

 そこでラキスが口をはさむ。

 「どうやらもうじき大きな取引があるようで、隣国のウクナール国から違法薬物を大量に仕入れるつもりのようで」

 叔父がむっとした顔で呆れたような声を出す。

 「ウクナールから?あの国は無法者がのさばっている国だ。違法薬物から人身売買、ありとあらゆる違法は取引をしては金を稼いでいる国だ。そんな国と取引を?気は確かかセレストは」

 「もはやなりふり構っていられないって事でしょう。王妃がフレイシアを取り込めばこの国の主導権は握ったようなもの」

 とそこまで言って俺はとんでもないことを見落としている事に気づく。

 「おい、フレイシアの警護はどうなってる?」

 「イルがそばについていますが」

 「聖教会の警備はどうなってるんだ?もし、フレイシアがさらわれるような事があったら‥」

 背筋がぶるっと震える。

 「シュテ来い!」

 俺は急いでシュテに手紙をつけて聖教会へと飛ばす。

 「叔父上大丈夫です。心配せずゆっくりしていて下さい。では」

 内心は無事でいてくれと心配でたまらなかった。が、叔父には悟られたくない。

 すぐにラキスとシグスを連れて出発した。

 










 

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