4ー20
訃報
エルドラ魔導教団全隊員に通達
八番隊副隊長 ダレン・クレイグ
十番隊副隊長 エディ・ウォーカー
現地教団員が死亡を確認
尚 前述の二人は魔物ではなく 魔術師の手によって殺害されたものと思われる
「隊長」
「お疲れ様、二人とも」
正午過ぎ。レジーナとマグナに仕事を任せて単身シルバに辿り着いたアッシュ・クロフォード。昨日の訃報と同時に届いた彼等の報告を目にしてアッシュは行き先を変えた。緊急招集に指定された首都アイリスに行く前に、シルバに寄って情報を持ち帰った方が教団の為になると。
「隊長一人で?」
「うん。例の彼とオリヴィエさんはもう?」
「はい、先に待っています」
「隊長、森の方は」
「来る途中に見てきたよ。酷い有様だ」
「話の信憑性は高いかと」
「そうだね。それに、見計らったようなタイミングだ。二人の死と無関係ではないだろう」
偶然ではない組織犯罪だ。
前触れもなければ目的も見えない。
唇を噛む。
約束の場所が見えるまでの間、沈黙が続く。隊長になっても、仲間が死んで平然を装うことは難しかった。
「貸切にしています。我々は外で待機を」
「ありがとう。手際がよくて助かるよ」
ギルド前、飲食を営む店のガラス越しに三人の姿が見える。その中にはオリヴィエの姿も。待たせて申し訳ないという気持ちから早足で店の中へ踏み入る。
「遅くなってすまない。……本当はもっと余裕があるときに会いたかったよ」
こんな事態でなければ、彼と会えたことを素直に喜べたというのに。
妹を助けてくれた魔術師ーー
「銀髪碧眼のーー少年」




