幸せ夢色走馬灯
500文字以内の短編読切り1分間小説。
これは‥‥夢?
今の私は若い、小学生?
家の飼い猫タマと遊んでる。
可愛かったなぁタマ。
今度は‥‥中学生?
この頃の私は部活を頑張ってた。
受験勉強したなぁ。
卒業、皆で泣いた。
高校生、新しい友達。
何だろう?
時が次々進んでいく。
夢なら、そういうのも有か?
社会人に成って何度も泣いた。
社内恋愛からの寿退社、皆の祝福が嬉しかった。
初めての妊娠と出産、怖くて不安、でも幸せで温かい。
子育ては大変だったけど、あっという間に大きく成って孫まで産まれて。
ああ‥‥‥‥これ、走馬灯なんだ?
幸せの思い出に、涙が零れ落ち目が開く。
真っ白な天井。
子も孫もみんな泣いている。
お願い、笑顔で送り出して。
痛くもない、苦しくもない。
ただフワフワと力が抜けて、意識が少しづつもうろうと遠退いていく。
最後にもう一度皆の「笑顔を見せておくれ」。
最後の最後、一念の思いが声に言葉に成った。
そして皆が。
「気が付いたのね?」「起きた?」「持ち直した」
皆が手に手を取り合い。
声を掛け笑顔を見せてくれた。
これで笑ってあの世へ逝ける。
最後の最後に、最高の笑顔をありがとう!
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