第十章 暴走族〈江熊〉 第一話
松本からある程度の事情を聞いた坂田は頭を悩ませた。
松本がルールという名の〈異世界の神の下部〉に家族を皆殺しにされたのは「ワールド・ハッキング」が世界をハッキングする前に起こった話。
つまり、エリュピスが率いる〈異世界の神〉陣営の魔の手はかなり前から世界を蝕んでいた事になる。
「そうか…家族を全員殺されてしまったのか…
お前の気持ちを理解出来るとは断言できないが、
俺も家族を皆殺しにされた過去があってな?
だから、仇討ち…しないか?」
「……無理な話だよ、今のアイツは凶暴な仲間と共に
この町を支配下に置くつもりだし、
それに俺が今、手にしている力はアイツの力の一つに過ぎない。
だから、俺が姉貴を倒す事なんか叶わない…」
「だからって、涙を堪えて耐え続ける事がお前の幸せに繋がるとは考え難い…
それに、お前は独りじゃない。
俺と坂本、二人も味方にいるじゃないか?」
「坂田…協力してくれるなら一つ最悪の知らせを告げないといけないな?」
「最悪の知らせ?」
「あぁ、お前は昨日脇園達を抗争の見せしめに殺したが、
アイツ等は痛みを代償に何度でもこの世に帰ってくる。
お前が見せた勇士は一瞬でおじゃんになったという事だ。」
「なるほど…雑魚共は俺の仲間達で一掃出来るとして、
注意するべき奴等は居ないのか?」
坂田は雑魚共は何度蘇ろうが、一瞬で排除するつもりでいた。
そして、坂田は相手陣営にも自分と坂本の様な相当な手練れが居ると予測した。
坂田がそう聞くと、松本はこう言葉を続ける。
「相手陣営〈江熊〉の中でヤバい奴は…
空手道の天才…勝本優【かつもとすぐる】、
卑怯を極めし外道神…也明日智也【なりあすともや】、
剣道と柔道の元・学生チャンピオン…剱持明日香【けんもちあすか】、
そして、〈江熊〉No.2の喧嘩の天才…北条貴也【ほうじょうたかや】、
最後に〈江熊〉のトップの〈異世界の神の下部〉…松本ルール。
この五人が一番あの組織で注視するべき奴等だ」
「なるほど、ヤバい奴等が5人も居る訳なのね…」
「そして、更に最悪のお知らせだ。
アイツ等の総勢力は400、うちの4倍だ」
「なっ…!?
そんな多勢に無勢な戦いになるの!?」
「あぁ、でもうちは仲間の戦闘技術のレベルがアイツ等と段違いだ、気に病む必要は無い」
「そうか、なら…俺の最高の仲間達も参戦してもらう必要アリだな?」
「最高の仲間達?」
「あぁ、全員が全員バケモノクラスの強者揃いだ。
数の力に欠けているお前達の力に俺達がなってやる。
良いかな、最高神様?」
「おや?私が盗み聞きしてる事を見抜くとは…
君はやはり侮れないな?
あと、昼間からイチャコラしてた坂本君と心君も連れて来たよ?
これは、暴走族同士の争いで済ませて良い問題じゃない。
私が首を突っ込むに相応しい問題だね?」
「坂本!?そのかわい子ちゃんは誰だ!?」
あのさぁ?
松本と坂田が真面目な話をしてる最中に
いきなり新たな登場人物を3人も投入するのは如何なものだと思うのですが?
まぁ、昼間からイチャコラして主人公サボった俺が言えたセリフじゃないが…
「最高神様、皆、非常事態だ。
ゲームでハッキングする前に〈異世界の神の下部〉陣営のせいで被害が出ちまった。
しかも、殺された人は両手で数えられる数に収まらない。
ルール…アイツは松本を始めとする罪なき子供から当たり前の幸せを奪い過ぎた」
次の瞬間、坂田の纏うオーラに異変が起こる!
「アイツは沢山の人を不幸に突き落とし過ぎた!
それに、俺の大事なダチの人生を負の方向に大きく狂わせた、即ち、今すぐにこの世から消す!
そいつに加担する奴等も、殺しはしないが地獄の苦しみを奴等の体に刻みつける!」
坂田は何故こんなに怒っているのか、
それは、自分の様に人生が狂った人を見ると、
悲しみと怒りがまるで自身の事の様に感じる為だ。
坂田は全てを失った代わりに、正義の執行人として生きる事になったのだ。
しかし、松本は一つの疑問を坂田にぶつける。
「坂田…ダチって、俺の事か?」
「あぁ、だって…
虐められてる時に、俺を慰めてくれただろう?
お前のその行為は、俺の人生が狂う前にストッパーになってくれたんだ。
だから、その恩を返したい気持ちが一番だ。
あと、俺はお前を助けたいんだ、何だか今の松本を見てると…可愛そうで仕方ない気持ちになるんだ」
「…!
恥ずかしい事言うなよ、照れるじゃねぇか!」
「坂本、お前のダチ少なかったよな?」
「しれっと俺の気にしてる悩みをナチュラルに公表しないでくれない?地味に傷付くからさ(泣)…」
「坂本と松本もダチになろう、俺のダチのダチは友達だろ?」
「「…!」」
(坂本と松本、顔を赤らめる)
「恥ずかしいから…大声で言うな…!」
「まぁ、その通りである事は間違いNothingなんだろうけどさ?
でも、改まって言われると恥ずかしい…!」
「まぁ、この話は一旦お開きにして…」
すると、坂田は話題と表情を変えて対〈江熊〉作戦の話を始めた。
皆さんこんにちはー、かつらぎです!
いやぁ〜、やっぱり働いた方が精神的にも楽になりますね☆
まぁ、正式な職ではないですがね( ・∇・)
さて、八章九章では過去回想がメインになり、ストーリーが止まったままになりましたが、
十章ではちゃんとストーリーが進むので安心してください、あーい。
では最後に、
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お待ちしてます!
ではではまた次回お会いしましょう!




