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第一章 悲劇と異世界体験とハッキング 第一話

どうも、こんばんはかつらぎ未来人です。

ご意見をお聞かせください。

 俺の名は坂本莉音【さかもとりの】。何処にでも居る普通の男子高校生だ。

通っている学校は都内の普通校だ。入学式は昨日終わったし、今日は学校紹介みたいな事をする予定らしい。

しかし、それを見せる前に何とかしないといけない事がある。

それは…

(クラスメイトの少年達、坂田を殴ったり蹴ったりしている)

俺の親友で高校まで同じ学校に通う事になった坂田が虐められているのだ。

いやいや、入学してまだ今日入れて二日しか経ってないよ!?

入学してから虐められるまでの展開急過ぎない!?


「オラオラ!

 もっと痛がれ!」

「男か女か分かんねぇ奴が

 学校来るんじゃねぇ!」

「ホントは女なんだろ?

 服脱げや!」

「…っ!?…っ!?…っ!?」


酷いな、アイツ等…

本当は止めに入りたいのだが、問題は坂田を虐めている奴等だ。

アイツ等は地元で有名な暴走族の構成員だ。

迂闊に絡めば、面倒事は避けられない…ごめんよ、坂田…

あとで、怪我を治してやるからな?

俺が坂田の事を心配していると、俺に話し掛けて来た二人の男子生徒が来た。


「おう、莉音?

 どうしたんだ?浮かない顔して?」

「そんな事より、隠れてゲームでもしようぜ♪」


この二人は左から松崎夏希【まつざきなつき】、岩本海馬【いわもとうま】だ。

俺と小学2年生の頃からの親友だ。ちなみに、坂田とも小学3年生から親友になった。

松崎と岩本と俺は、休み時間などに隠れてゲームをしている。勿論、スマホゲーだけど。

あ、ついでに言うと、授業中もスマホを使ってるよ?

メールアプリを使って話をするんだ。その時に坂田も誘って話をしているんだ。

今日も当たり前の様に授業を受けて(スマホでサボりながら)、昼休憩で弁当を食べながらスマホゲーして、放課後は部活をサボってゲーセンで遊んで、家に帰ったら通話アプリで夜な夜な喋って…

そんな日常が高校を卒業するまで続くと思っていた。

俺はそう思っていた。

だが、今日でそれも終わりだった。


 俺はいつも通り家に帰ると、家からは血生臭い臭いが漂って来た。


「なんだ…この…強烈な臭いは…!?」


もしかして、数日前に買った肉が腐ったのか?

いやいや、そんな訳がない。暫く肉は買っていないんだもん。

母さんが昨日からお腹の調子が悪くて、暫くは消化に良い物を食べる様に先生に言われてるし…

だとしたら、この臭いは何なんだ?

もしや、家の中に野良猫か何かが侵入して、それを殺して放置してるのか!?

だとしたらマズい、感染症に掛かるのは確実だ!

俺は急いでリビングへ向かい、母さんに今すぐそれを捨てるように言おうとした…

その次の瞬間だった─

(坂本の母、血を流して倒れている)


「母さん!?」


俺の視界に飛び込んで来たのは、血を流して倒れている母さんの姿だった。

俺はすぐさま緊急病院に連絡し、母さんを心肺蘇生した。

しかし、何回やっても…何回やっても、母さんが息を吹き返さない!

何で…何で…何で…母さんが殺されたんだ!?

何で…何で…何で…俺はこれから一人で生きるしか道が残されてないのか!?

俺が心の中で焦る中、弱々しい声で母さんが…


「莉音…!

 アンタは…強い子…だから…

 母さんの分まで…生きて…頂…だ…」


そう言い残して、体から力が抜け落ちた。


「そんな…嘘だ…嘘だ…

 あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…!!」


この日、俺は唯一の存在である母を目の前で失った。


 その日の夜。俺は警察に保護された。

その時に、警官のおじさんから言われたのは…


「君のお母さんが、誰かに恨まれていたり、妬まれたりしてたかな?」

「……いいえ、分かりません…」


あんな状態で殺されたんだ。相当な恨みを持った奴じゃなければ

あんな残酷な殺し方はしない。

母さん…アンタの仇は…必ず取ってみせるから!


 心の底では強気で居たが、体はそうはいかなかった。

母さんが殺されて数日が過ぎても、俺は学校に行く気が起きなかった。

今日も仮住まいの家で一人でスマホを弄ってる。

たまにメールアプリで松崎達から連絡は入るが、ごめんな?

今はお前等とも話す気も起きないんだわ。

しかし、どうしたものか…この家に住める期限も長くはない。

ここを出る事になれば、間違いなく施設行きになるだろう。

そう考えると、気持ちがブルーになる。

この期間中に、何か面白い出来事やイベントが起きないかなぁ?

そう思い、俺は再度スマホを開いた。

すると、ゲームアプリの中に興味深いものが見つかった。


「何だコレ…?『ワールド・ハッキング』…?

 スマホ一つで異世界に行く気持ちを体感出来る…?

 何だろう、コレ…面白そうだな…?」


俺は流れる様に、「ワールド・ハッキング」というゲームアプリをダウンロードし、

早速ログインした。

すると、突然視界が真っ黒になり、

気が付けば、見知らぬ空間に転移していた。

辺り一面キラキラしている物で埋め尽くされている…のか?

こんな豪華過ぎる部屋なんか…世界を探しても見つからないんじゃないのか?

おれがそう考えていると、俺の手元にパネルが出て来る。

俺はそのパネルを弄る。


「なになに…?

 プレイヤー名と希望する職種を選べ…?

 プレイヤー名は『もっちゃん』で良いとして、

 希望する職種…か。

 無難に勇者だろうな、これは!」


俺はちゃちゃっとプレイヤー情報をパネルに打ち込んだ。

すると、今度は…


「……んんっ…うーん…」


人々の話し声、小鳥がさえずる音、心が落ち着く田舎の匂い…

ここは…何処だ…?

俺は気が付くと、異世界ものでよく見る始まりの町に近いものが見える高台に立ち尽くして居た。


「すっ…スゲェー!

 これが…本当に異世界に来たみたいだ!」


俺は思わず走り出した。

…って、今の俺の体はどうなってるんだ?

今の所、全然軽く感じるんだけど…鏡とかないかな?

俺は手持ちアイテムに鏡がないか探した。

と、思ったが、近くに池があった。

これなら鏡代わりになるな、と思い、俺は池に自身の体を写した。

すると…


「え……?

 ナニコレ…!?」


俺の体は現実世界の俺と比べて背も小さくなってるし、

何だ、この女みたいな恰好は!?

しかも、綺麗に犬耳とふさふさとした尻尾付いてるし!?

これが勇者ぁ~!?

どうみても踊り子でしょ、どう見ても!

ま…まぁ、この姿でも仕方ないか…所詮はゲームだし…

そんな訳で、俺は早速異世界を堪能する事にした。


 一方、都内某所。

ここで、九人の少年少女が一つの狭い部屋で何か話し合いをしていた。

この時間ならこの者達も学校に行っているはずだと言うのに、

こんな昼間から何をしているのだろう?


「さて、ボスが世界に干渉を始めて二週間が経ったけど…

 周りで変化とかあったか?」

「いいや、まだ二週間しか経ってないから変化が現れる訳ないだろ?」

「そうさー、坂田様は少し考え過ぎさ~?」

「しかし、坂田様がこう考えるのも無理はありませんわ…

 一歩道を間違えれば私達はただのテロリストになりますわ…」

「うむ、最悪の事態を考えるのも、必要な事だ!」

「まぁ、もうこの戦いは止められない…

 皆、この事は他言無用で頼むぞ?」


そう言い終えると、この集団のボスと呼ばれる少年が声を出す。


「そうそう、俺が企んだこの正義の戦いも

 傍から見れば一種のテロ…表に現れれば俺達は捕まる…

 まぁ、それを防ぐ為に坂田があのゲームを作ったんだからな」

「あとは、そのゲームを作った奴が誰なのか特定出来ない仕様にしてる。

 『ゲームが世界をハッキングした』という事実が世界政府に知られても良い様にな」

「坂田様は本当に用意周到さー…

 ウチじゃそんな難しい仕事は出来ないさー」

「まぁ、この細工もいずれバレる…

 それまでに、奴等の企みを止めれればそれで充分さ?」


ここで、世界に起ころうとする事件の始まりが起きようとしていた。


皆さんこんばんは、かつらぎ未来人です!

最後にブックマーク、評価、良いね、よろしくお願いします!

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