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第四章 悲劇の終末、そして現れし「神」の男 第二話

そして、紙に書いてあった情報を元に俺達は指示役の男が滞在している家の前までやって来た。

そして、坂田は流れる様にその家の扉を蹴破る!


「どうも、町の平和をかき乱す犯罪者の皆さん!

 貴方達の悪事を終わらせに来ましたよ!」

「何だ、テメェは!?」

「おい!?12人も殴り込みに来たぞ!?」


俺達は指示役の男の家へと殴り込んだ。

しかし、極道のカチコミと違って命まで奪うつもりはない。

ただ、指示役の男に大人しく情報を吐かせてもらう為に

邪魔する者は即刻無力化させてもらう!

しかし、俺の想定通り奴は護衛の人間を複数人雇っていた。

だが、プレイヤーの中でも経験値とレベルが高い方の俺達の敵じゃない!

片っ端から気絶させていく。


「とりあえず、お前達には用はない…大人しく眠ってろ!」

「がはっ!?」

「ぐううっ!?」

「こぱはぁ!?」


坂田に負けていられないな、俺も負けじと奴等に拳を叩き込む!


「悪事に加担した罪の報いだ、大人しく受け取れ!」

「がふぃっ!?」

「ひでぶっ!?」

「ごふぁぁっ!?」


結局、みお達の加勢もあって俺達は指示役の男の家の中に居た

護衛の人間を全員気絶させる事に成功した。

そして、家の奥の方で怯えている人物を発見する。


「な…何だお前達!?

 私が…お前達に何かしたか!?」


誰だコイツ?

しかし、ホワイティングのスキルを共有して得た「千里眼」ですぐにコイツの身元が明らかになる。


「アンタがこの町で起きている一連の事件の指示役の人間か?」

「坂本、何でそう断言出来るんだ?」

「剣の妖精様から得たスキル『千里眼』で大体の事は分かった」

「お…お前等…!まさか、あの御方に抗う気か!?」


俺と坂田がそう話していると、怯えている指示役の男はこう言葉を吐き始めた。


「あの御方は世界をより良きものにする為に動いてくれているのだ!

 下賤な敗北者の我々が盾突いて良い存在ではない、

我々はあの御方の言う通りに動いていれば良いのだ!」

「コイツ…相当〈異世界の神の下部〉の一人に心酔しているみたいだな?」

「心酔だと…!?私はあの御方に命を救われた身だ、

そこの男か女かよく分からん敗北者モブAよ、貴様に私とあの御方の何が分かる!」


おい、アンタ…


「坂本、とりあえずコイツから色々と聞き出そうか…って!?」


この男が俺に放った言葉で俺は怒髪天を貫かれ、堪忍袋の緒が切れた!


「おい、ジジイ…アンタ…今、俺の容姿に文句付けてんのか、あぁん?」

「えぇっ!?」


俺は怒りの思うがままにその男を殴った!


「ぐべへぇぇっ!?」

「俺が男か女か分からない見た目なのは一番俺自身が分かってるんだよ、だから人一倍気にしている。

そんな俺の心にアンタは容赦なく釘を打ち付けた!

俺の見た目が『男の娘vtuber』みてぇだと、あぁん?」

「だっ…誰もそこまで言ってないぞ!」

「まぁ、一発ぶん殴ったから許すけどさ…

 でも、お前に一つ言いたい事がある」


俺は痛みに悶える指示役の男に俺は思った事をぶつける。


「アンタは俺等とアンタ自身を『下賤な敗北者』と言っていたな?

 そもそも、その言葉を付けたのは誰だ?〈異世界の神の下部〉の奴か?

 違うな、アンタ自身がそう思っていたからそう名付けたんだろう?

 でもな、例え『下賤』であっても『敗北者』であっても…

 それを理由に人生を壊される筋合いも奪われる筋合いも、

 そして、幸せを壊される筋合いもない!

「何を言っているんだ…君は…?」

「アンタは『下賤な敗北者』であるが為に人生は壊されて当然、

 アイツ等の自由になって当然だと思っているだろう?

 その考えは根本から間違ってる、

神であれど、

人間であれど、

そいつの人生はそいつのものだ、アンタが平然と奪って良いものじゃねぇ」


俺は言いたい事を全て指示役の男に吐き出した。

だが、俺の言葉は奴に刺さらなかった。


「何を言うかと思えば、そんな古臭い考えの方が間違っている!

 神様の言う通りに生きていれば良いんだよ、私達は神様のお陰で生まれたんだ!

 生成者に自由に殺されるのが何がおかしいんだ、言ってみろ!

「何だと…?」

「それに、お前達も同じだ!

 そんなレベルの高いエゴを抱えていても何も生まれない!

 どうせ途中で挫折し、いつか私と同じ気持ちになるぞ!」

「そうか…それがアンタの最後の答えか…」


だったら、もうこうする他手段はないよな?


「俺も確かに自身のエゴに何度も嘆いた事があるよ。

 母親が死に逝く姿をただ眺めて見る事しか出来なかった。

 未だに昏睡状態の人達を助ける方法も見出せていない。

 自分で解決しなきゃいけない事を何も解決出来ていない。

 それでも、俺に手を差し伸べてくれる人はたくさん居た!

 こんな平凡極まりない俺を必要としてくれる人の為にも、

何も守れていない俺であっても、

完全な『間違い』は理解出来る、だから…

アンタの捻じ曲がった『間違い』を、俺が叩き直す!」

「やれるものならやってみろ、私は死んでもあの御方の事を口にしないぞ!」

「そうかい…だったら、死ぬまで殴り続けるぞ?

 俺の生半可な拳でちまちまとな?」

「え…えぇ…!?」


俺はここまで言っても理解しようとしないこの男を許せなかった。

コイツか抱えたエゴのせいでこれまでに何の罪もない沢山の人達が死んで逝き、

その肉体を勝手に使われ、人殺しの道具にされた。

それを指示したこの男に、真っ当に生きる価値も…まともに死ぬ価値もない!


「さぁ、今までの自分が犯した罪を…痛みと共に償え!」

「あ…あぁ…!?」


これは、俺が独自に編み出した拳だ。

並大抵の人間がこの技を喰らえば、正気を保てる訳がない。

俺は容赦なく拳を奴に叩き付ける!


「『千手観音拳・列弾』!!」

「ぎぃやぁぁぁぁぁー!!??」


俺の拳をもろに受けたその男は壁に勢いよく叩き付けられた。

それを見た坂田がこう言葉を漏らす。


「ありゃ~…これはもう死んでる…」

「まぁ、今まで罪のない人達を殺し使役して来た、死んで当然だ」

「坂本…少し成長したんじゃいのか?精神的に…」

「そうか、このくらい当然だぞ?」


さて、指示役の男の件はこれで解決…………

あぁぁぁぁぁぁぁぁ!?


「そうだ、殺したらいけないんだ…情報源がなくなっちまった…」

「あぁ、安心しろ、遺された脳内の情報をピックアップしてるから」


そして、以前の生首と同様に坂田は死んだ男の体も光の玉に変化させ、

今度は2枚の紙の束になって出て来た。


「これで情報収集は完了…と」

「あのさ、その力は何?便利過ぎて俺も使いたいんですけど?」

「あぁ、この力か?

 この力は〈八帝〉専用の『記憶の書物』っていうスキルで、

 残念ながら坂本では使えない力なんだよな」

「そ…そうなのね…

 それで、今回はどういう情報が書いてあるんだ?」

「どれどれ…見てみようか」


坂田と俺は指示役の男の脳内データを情報化した書類に目を通した。

書いてあった内容はこうだ。


『○指示役の男が持っていた情報A

 ・今回の事件の主犯は〈異世界の神の下部〉の一人の「ハテナ」とい男。

 ・ハテナがこの男に「神」の力を仮継承し、

死人を生き帰らせて殺戮を繰り返させていた。

 ・ハテナがこの行為に及んでいるのは自身が受けて来た仕打ちを仕返す為

・ハテナの居場所はこの町の中央図書館の中にヒントがある』


一つ目はこんな事が書いてあった。

そして、二つ目を見てみる。


『○指示役の男が持っていた情報B

 ・ハテナは元々は人間だった。

 ・ハテナは子供の頃から大人と最高神を忌み嫌っていた

 ・ハテナは自分が新世界の新たな神の一員として

かなり高いプライドと意思を持っている』


二つ目にはこう書いてあった。

しかし、俺は二つ目の書類を見た時に一つ違和感を覚えた。


「なぁ、坂田?」

「何だ?」

「これには〈異世界の神の下部〉のハテナは『元々は人間だった』って書いてあるけど、

 人間が神に成る事なんて神業が成せるのか?」

「あぁ、名目上は神にする事も出来る。

 奪ったものとは言え、俺達の世界で一番の力を持っている力だ。

 人間を神に…ある生き物を別の生き物として生まれ変えさせる事が出来るんだ。

 最高神様が唯一やる事を避けてきた事が、この『生まれ変わり』の力だ」

「つまり、ハテナもエリュピスの力で人間から神へと生まれ変わったという事なのか?」

「あぁ、そう考えるのが妥当だろう。

 最高神様はこの力を使うと世界の均衡が崩れると言って今まで使って来なかった。

 でも、エリュピスがその力を行使し過ぎたせいで…俺達の世界が不安定になって…

 そのまま、俺達が世界をハッキングするしか奴等の暴動を抑える方法がなかったんだ」

「そうか…だとしたら、諸悪は絶つべきだ。

 早く中央図書館に行って情報を掴むぞ!」

「あぁ、ここでクヨクヨしていても何も始まらないし、生まれない。

 さぁ、行くぞ!」


俺と坂田は足早に中央図書館に向かった。

さぁ、早くこの町の平和を取り戻すんだ!


 一方その頃、同じく〈妖界〉某所。

大きな屋敷にて一人の青年が大きく声を荒げていた。


「僕が…この崇高なる僕が…特別な力を与えたというのに…!!

 あの低劣な愚図野郎が…よくも僕の面を汚しやがって…!!

 それも本当にイラつく事だけど、それよりも…」


すると、その青年は机を叩き割った。


「僕の愛する仲間を…

しかも、相棒とまで認めた男を殺した…

坂本莉音…坂田篤武…お前等二人は僕を本気で怒らせた…!

さぁ、この僕が直々にお前達を殺しに行こうじゃないか?

僕を怒らせた、それだけが、お前達が死ぬ理由だ!」


どうやら、この青年と坂本が戦うのはすぐそこまで近付いているみたいだな?


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