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第四章 悲劇の終末、そして現れし「神」の男 第一話

 翌日、俺と坂田は学校をボイコットして(そもそも学校閉鎖状態だから行かなくても良い)不可解な事件を独自で捜査していた。


「なぁ、現状分かってるのは殺された人全員が腹に大きな穴を開けている事だけなんだよな?」

「あぁ、それ以外に分かっている事は少ない…でも、俺はこう推測する」

「……と、言うと?」


すると、坂田はこう言葉を切り出す。


「この事件…間違いなく〈異世界の神〉陣営が関係している!

 死んだ人達の体から微かに神の力を感じたんだ!」

「いや、他に情報あったじゃん?

しかも、かなり事件解決に近付く重要な情報じゃん?」

「とりあえず、町の人達から情報収集しようか」

「そうだな、一日でも早く町の皆を恐怖から解放させてあげるんだ!」


俺と坂田は情報収集の為に家を出て、各々別行動を取った。


 俺は町の南半分を担当する事になった。

俺はとりあえず目についた人から片っ端に話をする事にした。

まぁ、半分以上の人は「知らないな?」の一言に尽きたがな…

だが、ある地域に移ると一気に情報が集まった。

その地域は…


「ここって…〈人間界〉で言う所のドヤ街…なのか?」

「何だい、兄ちゃん?ここに何の用だい?」


俺は早速その地域の人達に情報を募った。

すると、その地域の長を名乗るお爺さんから事件解決に大きく近づく情報を手に入れた。


「腹に大きな穴を開けて死ぬ事件…か。

 このドヤ街に来た少年が、その犯人と思わしき人間から逃げて来たとか言っていたな?」

「そ、それって本当ですか!?」

「あぁ、会ってみるかい?」


俺はその老人の案内で事件解決の証言を持つ男と会う事になった。

その者の住む部屋に向かうと、その男は酷く怯えていた。


「安心せぇ、この人は君を助けに来たんじゃ」

「…え…そう…なんですか…!?」

「さぁ、聞きたい事を聞いても良いぞ?」


俺はその老人の許可を得た後に、その男性に聞きたい事を聞いた。


「貴方は事件の実行犯の顔を見たんですか?」

「…はい…」

「具体的な特徴を教えてくれませんか?」

「はい…俺と彼女を襲った奴は…人間の顔とは思えない顔をしていました…

 それと、奴は『内臓を寄越せ』と言って来ました…

 そして…俺は殺される彼女を…見捨てて逃げる事しか…出来なくて…」

「そうですか…貴方の無念も、殺された貴方の彼女の無念も…俺達が晴らしてみせます!」


「人間とは思えない顔をしていた」…か。それだけ分かれば充分だ。

それに、この人は大切な人を殺されただけではなく自らの命も危機に瀕していたのだ。

これ以上この事件の事を聞くのは彼の心が持たないだろう。


「さて、他の地域を回るか…」


だが、俺は更なる疑問を抱える事になる。


「しかし『内臓を寄越せ』…か。

 犯人は何を目的にしているんだ?」


 俺は一通り聞き込みを終え、坂田と家の前で合流した。

しかし、俺はある異変に気付く。

坂田の右手に謎の物体が乗っかっていたのだ。


「坂田…?それは何だ?」

「あぁ、一連の犯行に関与している可能性がある奴の頭だ」


頭…頭ねぇ…


「生首持ちながら歩いて来てたの!?」

「あぁ、出来るだけ人込みを避けながらだけど?」

「人の目がない所を歩いて来れば良い話じゃないぞ?

 モラル的に映せないし、使えないから!」

「そうか…じゃあ、部屋に帰って情報を共有しよう!」

「ナチュラルに話を逸らすな!」


 さて、坂田の生首持ち歩きの件も笑えないが、それよりも解決するべき事がある。


「さて、まずはお互いに得た情報を共有し、整理しよう」

「そうだな…まず俺が得た情報を話すよ」

「あぁ、よろしく頼む」


俺は町を回って得た情報を坂田と共有した。


「まず、南半分の人達の殆どが『何も知らない』と答えていた。

 でも、その地域のドヤ街に入ると、沢山の情報を得た」

「ほう…その情報を教えてくれ」

「話しながら共有するより、

箇条書きで書いて行きながら話した方が分かり易いから

書いて行くぞ?」

「あぁ、分かった」


俺は町の皆から集めた情報を坂田と共有した。

自身の振り返りの為にもここに書いておこう。


『○俺が得た不可解な事件の情報

 ・南半分の地域に住む人はその事件の存在も知らない。

 ・ドヤ街に行くと情報を得る事が出来た。

 ・そこに住む人の中にその事件の生き残りが居た。

 ・実行犯と計画犯が存在していると判断した。

 ・実行犯と思わしき人物は人間とは思えない顔をしていた

 ※実行犯と思わしき人物は「内臓を寄越せ」と言いながら襲って来た』


これが俺が得た情報だ。

内容を書いた紙を坂田に見せると、坂田の中で何かが解決したのか

表情を明るくしてこう断言した。


「間違いない…この事件は〈異世界の神〉陣営の

一番低い階級の〈異世界の神の下部〉が大きく関わっている!」


〈異世界の神の下部〉…最高神様の話で少し出て来たが、

そんな大物といきなりかち合うなんて想定もしていなかった。


「さて、次は俺の番だな?」


そう言うと、坂田は俺と同様に神に得た情報を纏めて書き始めた。

坂田が得た情報は以下の通りだ。


『○坂田が得た不可解な事件の情報

 ・北半分の住人は全体的に事件を知っているし、情報も多く集まった。

  →つまりは、事件はこの町の北半分の地域を中心で発生している

 ・主犯格の人物は一人しか居ないが、実行犯と思わしき人物は多数存在する

  →その内の一人に情報を得る為に殺して来た

   ※1ていうか、出会った時点から生気が微塵も感じ取れなかった

 ・(※1より)主犯格の人物は死んだ人間を使って犯行を行っていると断定

  →もしかすると、犯行で死んだ人間の体も使用している可能性大

   ※2殺した実行犯と思わしき人物にの腹部に大きな穴が開いていた』


以上が坂田の得た情報らしい。

俺と坂田の情報と坂田の勘を以って考え付いた答えはこうだ。


「死んだ人間を蘇生し、操る事はこの世界の人間では不可能だ。

 というか、何処の世界に行っても『ワールド・ハッキング』の力がなければ

 死者を蘇生する事等出来ない。

 つまりは、この世界に住む者が関係していないという事だ。

 それは即ち、さっきも言ったが神が関与している可能性が高い!

 この事を最高神様に報告すると、そんな事件は知らないと言った。

 つまりは、〈異世界の神〉陣営の誰かが関わっている可能性が高い!

 そして、アイツ等の考え的にこう言った侵略の序章で使われる輩は決まっている。

 それは、〈異世界の神の下部〉だと言える!」

「カッコ良く言ってる所悪いけど、それが分かってても

ソイツが何処に居るのかが分からない以上は何も行動に移せないよね?」


俺が強くツッコむと、坂田は実行犯の生首を鑑定した。


「なにしてるんだ?」

「コイツの脳内に残ってる奴等の情報をピックアップして情報として書き出しているのさ?」


そう言い終えると生首が光の玉となって消え、代わりに一枚の紙が出て来た。


「こ…これは…?」

「コイツが死んだ後に脳内に書き込まれたデータが書いてある大事な情報だ」

「つまり…」

「そう、事件解決にまた一歩近付いたという事だよ」


こ…こんなにサクサクと進捗捗るんですねぇ…

警察の皆さんが血眼になっても辿り着けなかった真相に

俺と坂田の二人が着々と近付いていますよぉー!?


「フムフム…俺の情報と勘の言う通りだな、コイツも一連の事件の被害者だ」

「要するに、被害者の骸を使って犯行を繰り返している張本人が居る事に

何ら間違いはない訳だな?」

「あぁ、しかも…コイツからも微かに神の力を感じる…

 クソッ、こっちの世界にも『ワールド・ハッキング』を普及させるべきだった」

「そうしたら、こっちにも力を乱用する輩が現れるだろ?」

「それもそうだな…」

「それよりも、その紙に書いてある事が一番重要なんじゃないのか?

 そこに主犯の重要なデータが記されているかもしれないし」

「そうだな、じゃあサクッと見て行きますか」


俺と坂田は紙に書いてあった情報を一通り見た。

書いてあった事はこんな感じだ。


『○被害者及び実行犯に仕立てられた人間の脳内情報

 ・腹部に穴を開けられて死亡して二週間後に

〈異世界の神の下部〉を名乗る男によって仮初めの命を与えられる。

 ・実行犯の数は100を超える

 ・実行犯の他に指示役と主犯の男が存在する。

  →しかし、実行犯の全員が彼等の顔は知らない。

 ・主犯の男の居場所は不明

 ・指示役の男からは定期的に連絡が入るので、住所と連絡先は保存済み』


こんな感じだった。

まずは、主犯の〈異世界の神の下部〉の居場所を知る為に指示役の男を探す必要があるな。

しかし、住所は分かるが指示役の男も〈異世界の神の下部〉と関りがあるなら、

ただの人間を相手にしていると思わない方が良いな。

もしかすると、奴から神の力を継承している可能性も考えた方が良いかもしれない。


「とりあえず、指示役の男の居場所に向かうぞ」

「ちょっと待った、奴も神の力を継承している可能性は高いし、

 それに、事件の重要人物が護衛もなしでのんびりと暮らしてるはずも無い…

 一応念には念を入れた方が…」

「もしや乗り込む時の人員の数を気にしてるのか?

 それなら気にする必要はないぞ、俺達は何の為にパーティーを組んだと思っているんだ?」

「え…?」


すると、坂田は別行動していた心達を招集した。


「俺の仲間が7人、坂本の仲間が3人、そして俺と坂本で2人。

 12人居ればどうにでもなるだろ?

 それに、俺達全員だいぶレベルアップしてるからさ、

仮初めの神の力なんかに怯える必要はないぞ」

「そういえばそうだったな。

 それに、忙し過ぎて存在を忘れてたよ、あはは…」


(みお、莉音にゲンコツ)


「『忘れてたよ、あはは』じゃねぇ!」

「すみません…」

「さぁ、行こうか!

 事件の重要人物をシバキに行くぞ!」


そんな訳で、俺達は事件の重要人物の指示役の男の元へ向かう事になった。


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