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夜空から人が落ちてきたのが今日のネタ

いよいよ異世界に突入してきました

「今日は何があった」


 ブノは、気分転換に、ふと万年筆を置いて立ち上がり、窓の外の景色を眺めたりしていた。

 そこには、何兆という星々で構成される星の海が一面に広がっていた。


 自分が生まれる前や、この世界が四つに分かれている前から変わらない存在に天気が良い時の夜は、いつもこの光景に見とれている。


 都市にいる偉そうな天文学者?という奴は、「宙には球状の私たちより遥かに大きな大地がある。

 そして、私たちが立っているこの大地もまた、土と水で構成された大きな球状の大地である。」とか難しいことを言っているが、そんなものなら空にある星ひとつを持ってきて見せろよ。と言ったら、「遠いから、そこまで高いはしごがないから不可能だ。」とか言い訳していく。

 自分でもあんなに高いところに行くのは無理だと思う。せめて、あの小さな星が一つでも落ちてきてくれたらいいのに。


 そんな、何度も繰り返すバカな願いをこんな農家生活を始めた一年半前から続けている。

 こんなゆっくりのんびりした、ゆとりのある生活が私をそうしたのだろう。それ以前はこんな生活は考えたこともない。

 そんな事を頭でボーと考えていることを数分続けて、日記の書く内容をまとめてようと、机の椅子に座った瞬間、ドンと畑を切り裂くような音が聞こえてきたと思ったら、間髪入れずに大地が震えた。

 家の柱や壁。食器棚にある器が揺れる。

 揺れが収まったら、すぐフームとムフーの様子を見に屋根裏へ続くはしごを上った。

 そこそこ揺れたにも関わらず、二人ともくっついて熟睡をしていた。屋根裏に揺れによるおおきな影響は見られないので、静かに降りた。


 震度は低く感じたが、ここらの地帯は地震があまり起きないので念入りに調べることためらわない。

外で何か異常が起きているのかと、窓から外の様子を覗く。星の明かりで青く茂っている小麦畑の中から一本の煙が上っていた。

 これには焦った。上着を取って袖を通し、扉から外に出ると、一目散に煙に向かった。原因がどうであれ、小麦畑が燃えていたらすぐに消火しないといけない。

 途中、水の入ったバケツを浮遊系の魔法で五つ浮かばせ、自分の後に続けさせた。


 近づいていくに連れて、その煙の全貌が明らかになっていった。煙の中心から小さな光が見えるが、ものが燃えているような焦げ臭いものは感じなかった。煙も土が舞い上がっているような形だった。

 何かが空から落ちてきたと推測し、恐る恐る地面にあるそれを確認した。煙が消えて、地面が丸裸になる。

「これは……人間?」

 そこには、自分と同じくらいの身長の男が俯せで倒れていた。

 体には肉体の形がかなり露わになっている黒い服。背中には一本の刀を担いでいた。

 さっきの光は左手の指輪が光ったものだった。

 

 見かけない格好だが、先に生きているかどうかを先に確認しなければならない。

 万が一重症だと、直ぐに村にいる医者の所まで連れて行かなくてはならない。


 幸い、目立った外傷はなく、脈も呼吸も異常はなく、ただ眠っているようだった。ただ、疲労の大きさが尋常ではないのか、ゆすっても起きず、ただされるがままという状態だった。

 取りあえずベットで寝かせようと、自分の肩を貸し、足を引きずりながら家へ運んだ。

 最初に持ち上げる際、

「重!!こいつ、野郎の二十倍はあるな。」

 久しぶりに馬鹿力を使った重労働になってしまった。



第四番月一日 天候晴れ

 昨日、今日から新しい月で新たにムフーを加えた生活の始まりだと言ったが、一日の終わりに未知なる来訪者が来た。

 その人物は畑の休耕地に空から降ってきた。その人物は眠っており、体重がかなり重いのが特徴だ。

 私も久しぶりの馬鹿力を使い、全身が筋肉痛で痛い。この人物の謎を明日明らかになるのを願いつつ、体の痛さを抑えながら、この日記を書き留めている。

 小麦はセーフ。


 バタンと日記を閉じ、棚に収め、床で寝ている来訪者が見えるよう、移動させた椅子の上で毛布を掛け、眠りについた。


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