表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
クラス丸ごと異世界召喚~無人島から始まる異世界冒険譚~  作者: 久遠
第四章・妖精国編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

95/251

93・『里長』相手に交渉を確定させます

今回も遅れて済みませぬ……済まぬ、済まぬ……m(_ _)m


今回、作者的にも『どうなんだろう……?』と思わなくもない点が多々有りますので、あまりはげしく突っ込まないで頂けると有難いですm(_ _)m


ブックマークにて応援して下さった方々に感謝ですm(_ _)m

 得物を預けないと、糸で縛るか首筋にガブッとされてしまうとの事であった為、思わず首筋の傷跡に手を当てながら速攻で手にしていた得物を引き渡す俺達。


 一応、レオの『空間収納』に改めて放り込んでおく、と言うのも考えはしたのだが、ネフリアさんにバレた場合にはもっと大変なことに成りかねない為に、大人しく提出しておく。


 ……まぁ、『技能』自体はまだバレていないみたいだから、その中のモノまでは提出してはいないけどね?

 安全策の確保は大事。これ常識。


 そうやって俺達から回収した得物を指先でつ突いたり、入り口から射し込む光にかざしてみたりと興味深そうに弄っていたネフリアさんは、ある程度弄くり回して満足したのか糸で纏めてから自身の下半身?の上へと乗せて固定し、俺達に外へと出る様に手振りで促す。


「……そう言えば、今更だけど、こうやって俺達を外に出して良かったのか?これから会う『里長』に怒られたりしないの?」


「まぁ、一応ハある程度のケンゲンハ貰っていたし、『里長』カラも協力的ならある程度ハ自由行動させてカマワナイとイワレテいたカラネ。怒られるコトハ多分無いンじゃないカナ?」


「……今回は、権限の範疇なのか……?」


「ナンじゃない?今回のワタシとキミタチミタイニ、拐って来たヒトが世話役トシテ付く事にナッテイて、そのヒトの責任のウエデナラ解放するのも別段カマワナイミタイダカラね?まぁ、そのアトに結構キツメのペナルティ貰うコトニナルミタイだけど」


「でも~、こう言っちゃあなんだけど~、連れてこられた皆が皆僕達みたいに『協力的』って訳じゃあ無いんでしょ~?そう言う時ってどうしていたの~?」


「ソウイウトキハ仕方ないカラ、時期が来るマデここみたいな小屋二閉じ込めてオイテ、時期が来たラ縛り付けてオトナシクさせてから、キミタチ二使ったのとは『別の毒』デ『その気』にナッテ貰って……ッテ感じカナ?アトは、ヤることヤッて、必要なカイスウこなして貰ったラ、拐ってきたトコロに戻してオシマイカナ?」


 そんな会話を挟みながら、ネフリアさんの促しに従って小屋を出る。

 すると、やはりと言うかなんと言うか、予想の通りに樹上に建てられたツリーハウスの類いであったらしく、眼前に広がった光景はこれまででもあまり記憶に無い程の高さを誇っていた。


 そして、そんなツリーハウスをグルリと一周するように誂えられた足場は、人であれば余裕で三~四人程がすれ違える程の幅が有る。

 そして、視界にチラホラと写り込んでいる、今出てきた小屋と似たような造りでありながら、確実に人の済む『家』である事が伺えるツリーハウスの足場同士を吊り橋が繋いでおり、基本の生活スタイルが樹上でのソレである事が見てとれた。


 しかし、それにしてもやり過ぎな程に頑丈かつ広く取られている上に、高所特有の手すりや柵の類いが設置されていない通路に怪訝な視線を送っていると、ネフリアさんが


「ジャア、コッチダカラ着いてきて」


 と先頭に立って歩き始める。


 すると、その足元からは『ミシミシ!』と言うか『メキメキ!』と言うか、とにかく女性が歩行時に出してはいけない様な効果音が微かに俺達の耳へと届いてくる。


 ……成る程、矢鱈と頑丈に作ってある理由はコレ(体重)か……。

 ついでに、通路が広く取ってあるのも、下半身が大きい事が関係しているんだろうかな?見たところ、割りとネフリアさん一人で通路の幅ギリギリっぽいし。


「……ナンダカ、とても『女』トシテ不名誉なコトヲ想像サレタキガスルのだけど……?」


 そのジットリとした視線を伴った、もはや『詰問』と呼んでも差し支えの無さそうな質問に対して


「「「いえ、別に?」」」


 と、三人同時(・・・・)に答えてしまう。


 ……タツ、レオ、お前らこんな事で思考をシンクロさせるんじゃないよ……。


 そんな思いを込めた視線を二人に送ると、似たような事を考えているのであろう視線と、お前()似たような事を考えていただろうが!と言った趣旨の視線を二人からも送られて来る。


 そうやって三人で無言のやり取りをしていると、俺達向けて訝しげな視線をネフリアさんが向けてくるが、一つ肩を竦めると、まぁ良いか、とでも言いたげな半分呆れた様な表情を浮かべると、そのまま『ヒョイッ!』とでも効果音が付きそうな程の気軽さで、手すりの無い通路から吊り橋を使わずに空中に(・・・)その身を(・・・・)踊らせる(・・・・)


「「「なっ……!!?」」」


 今回も、図らずともシンクロした叫びが口から飛び出し掛け、思わず通路の縁へと駆け寄って下を覗き込もうとしたが、それとほぼ同時に下から不自然な動きで浮いてきた(・・・・・)ネフリアさんが、俺達の居る小屋と吊り橋を介して繋がっていたツリーハウスの通路へと着地する。


 それを呆然と眺めていた俺達の事に振り返ってから気付いたのか、上半身の手で頭をかきつつ、上半身と下半身の境目に在る方の腕から何かを離す様な仕草をしながら俺達へと声を掛ける。


「……あ~ッと、キミタチミタイな外の人タチにコレを見せると驚かれるのヲ忘れてたよ。トリアエズ、そっちの吊り橋を使って着いてきてクレナイカナ?」


 そう言いながら指差された吊り橋を利用して移動する俺達だったが、その視線の端にキラリと光を反射する様なモノが見えた様な気がして足を止める。


「……成る程、『糸』か……」


 それは、俺達が入れられていた小屋と、これから移動しようとしていたツリーハウスとの中間……と言うよりも若干後者寄りだが、その両者の中程の辺りに垂れ下がっていた細い糸であった。


 よく思い出してみれば、確かにあの時のネフリアさんの軌道としては振り子の動きのソレであった様に思える。


 おそらく、彼女らアラネアにとっては、それが自然な移動方法となっているのだろう。


 通路に手すりの類いが無かったのも、おそらくはその移動方法が彼女らにとっては『普通』のソレである為に、必然的に『不必要』かつ『邪魔』なモノであるからなのだろう。

 そこから理論を連結させれば、おそらくは今俺達が使っているこの吊り橋も、俺達の様なアラネア以外の人間が生活するために必要だから、と設置されたモノなのだろう、と言う事も予測出来ないでもない。

 まぁ、ある種の妄想の類いではあるが、現に俺達以外にもアラネアじゃあ無い人達も少数ではあるけど居るみたいだから、それほど大ハズレと言う事は無いだろう。


 そんな、割りと関係無く下らない考察をしながらネフリアさんの後を着いて行くが、その先々にて遭遇した他のアラネアの人達から、色々な意味を込められているのであろう視線を向けられる。


 ……まぁ、元よりアラネアの里である以上、こうして他のアラネアの人達から好奇の視線を受けるであろう事は理解していたつもりだが、だからと言ってかなりあからさまに『色欲』の混ぜられた視線を感じるのだが、流石に気のせいだろうか?


「……悪いケド、『里長』のトコロに着くまでハ暫くコンナ感じが続くカラ、スコシの間ダケガマンしてくれないカナ?皆、繁殖期がチカクナッテ『そう言う方向』に思考がカタヨリ始めているダケで、フダンからああな訳ジャアないカラ、ね?」


 そう言われてしまえば、こちらとしては特に文句を言える様な立場ではない為にとやかく言うつもりは無いが、それでもあまり居心地の良い状態ではない為に、少々足が自然と早まりだす。


 そうやって里を進んでいる内に、遭遇したアラネアの人達が軽く『二十人』を超え、三十人程になりそうになったので、取り敢えず無言でいるよりは、との思いから聞いてみる事にする。


「……処で、さっき見掛けたアラネアの方で大体三十人程になったけど、『今回『繁殖期』に入るのは二十人』って言ってなかったっけ?どう見ても、俺達に『ソッチ』目的の視線を向けてきている人の数って、その申告を超えて来そうなんだけど?」


「あぁ、ソレなんだけど、ジツヲ言うとワタシヲ含めてこの『アラネアの里』にはアラネアが五十人クライハ住んでいるンダケドね?その内でまだ年齢的な問題デ『繁殖期』ヲ迎えてイナイ者や、幸運にもスデニ伴侶がいて自分達ダケで解決出来る者を除くと大体二十人クライになるッテ事なんだ。

 ただ、その二十人以外モ、身体に頭ガ追い付いてイナイダケで『繁殖期』を迎え掛けてイル若い娘ニモ、伴侶は確保出来てイル人ニモ『繁殖期』ハ関係無く訪れるモノだから、キミタチヲそう言う目で見る場合ガアルケド、ソレは仕方の無い事ダト思ってクレルト助かるカナ?」


 ……成る程、言われてみれば確かにそうなのだろう。相手が居ようが起きるモノは起きるべくして起きるのだから、言われた数しかいないと考える方がどうかしていた、と言う事だろう。

 それに、ネフリアさん自身も『二十人『位』カナ?』と言っていたのだから、余計にそうだと言っても良いだろう。


 現に、仲睦まじそうに他の種族の男性に寄り添いながらも、初めて見る俺達に対して『そう言う欲望』を感じさせる視線を向けてきているアラネアの人も、何人かいたからね。

 隣にいた男性諸君も、そう言うアラネアの人達の習性を理解しているのか、何だか微妙そうな表情をする人半分、俺達に対して同情的な視線を向ける人半分と言った感じであった。


 そんな人達を横目に移動していると、何かで編まれた目の細かい籠を持ち、その中身を満載にしながら移動しているアラネアの人が目に入った。


 何となくそれを観察していたのだが、その中身が穀物の類いであり、俺達が良く知っている(・・・・・・・)ソレと酷似している様にも見えた。


 …………まさか……?いや、見間違いかも知れない……。

 ここは、万全を期す為にネフリアさんに聞いてみるべきだろうかそうだそうしよう!(←混乱)


「……んっ、あの……ネフリアさん……?」


「……ン?何カナ?」


「……先程、何かの穀物の類いの様なモノを運んでいる方を見掛けたのですが、詳しく見せて貰う事って出来ますか?それと、ソレってこの里で栽培されていたりしますか……?」


「……?……あぁ、アレね?コノ里で作っているモノでワタシタチの主食ダよ。見せるのハカマワナイケド、倉に寄っているとトオマワリになっちゃうカラ里長と会ってからでヨイカナ?一応、ここからコッチを向けば、ソダテテイル畑なら見えるケド?」


 そう指差された先では、俺達が密かに探していたモノがたわわに実りながら、その重たそうな穂先を風に揺らしていた。


 ……それを見た瞬間に俺達は、俺達自身の貞操を差し出してでも、今回の交渉にアレの存在を捩じ込もうと決意したのであった。





 ******






「ーーーッテ事らしいのだけど、ドウシマス?」



「……そうねェ……」



 ネフリアさんに案内された一際大きなツリーハウスの中で『里長』と思われるアラネアの女性と対面する。


 ネフリアさんより説明された俺達の提案を、前合わせの服を着崩し、その豊かな谷間を惜し気もなく外気に晒しながら気だるそうに答える里長の表情からは、提案に対する賛否のどちらの感情も感じとる事が出来ないでいた。


「……確かにィ、その提案を実行『出来る』のだったらワタシタチにも利益が大きいでしょうねェ……。でもォ、それはあくまでも『出来るなら』の話になるしィ、そもそもワタシタチにしかメリットが無いなんて話は信用は出来かねるかなァ?

 ……キミタチの『本当の狙い』は何かなァ?」


 ……割りと柔和な顔立ちとおっとりとした雰囲気に騙されそうになったが、中々に強かな(ひと)であるみたいだ。

 これは、下手に隠さずに真っ正面から交渉を持ちかけるべきだろう。


 二人に確認の為の視線を送ると、決意を込めた視線と頷きによって返答が返される。


「……確かに、俺達側にあまり『旨味』の無い取引だった事は認めよう。ぶっちゃけた話をすれば、俺達は、自らの貞操を守りたかっただけだからな」


 そこで一旦言葉を切る俺だったが、それまで俺達が守ろうとしていたモノを交渉のテーブルに乗せるカードとするべく口を開く。


「……が、この里で栽培しているモノを知って話が変わった。こちらの出す『魔王国からの男手』に加えて、『俺達の貞操』を差し出す準備がある」


 そこで、おもむろに服を脱ぎ出す俺達。


 それに対して、突然の出来事に混乱し、顔を赤らめながら手で目を隠すも、その隙間からバッチリこちらを見ているネフリアさんと、涎を垂らさんばかりの血走った目で俺達を凝視し始める里長。


 そして、パン一の状態になり、傷だらけながらもそれなりに鍛えられていると自負している肉体をさらけ出し、俺達へとギラギラとした視線を向けてきている里長に近付きながらこう切り出す。



「……だから、俺達の安全な魔王国までの輸送と、この里で栽培している『米』と『大豆』と『山葵』を俺達に寄越せ下さい!ついでに、『大豆』から『味噌』やら『醤油』やらも作っているんだったら、ソッチもつけて下さいお願いします!そうしたら、今ならなんと男手にプラスして魔王も着いてくる!

 さあ!これでどうだ!?まだ料金として足りないか!?」



 その俺の剣幕に押されたのか、それまでの肉食獣めいた雰囲気が霧散し、何処か呆気に取られた様な表情二転三転固まる里長。

 しかし、そんな里長の態度から、まだ料金不足なのだろう、流石は獣人国でも見掛けられなかったレア食材!と勝手に判断した俺は、最後の砦に手を掛ける。


「……くっ、ここまでやってまだ足りないか……。ならば、最後の砦にて封印していた我が『暴れん棒』を解き放つしか……!」


「……仕方有るまい……!!」


「『お米』のだけど為だもの~、仕方ないよねぇ~!!」


 俺達が最後の砦たる『パンツ』に手を掛け、猛り狂う『男子高校生の情熱』を解放しようとし、それを凝視しながら里長とネフリアさんとが生唾を飲み込んだその時であった。




 外から何だか覚えのある複数の気配と共に、何かを吹き飛ばす様な轟音が響いて来たのは。




 ……ちっ、乾達か!来るのが早すぎるだろう!


 そんな思いが脳裏を過るが、それと同時に先程の轟音が聞こえてきた方向が、少し前にネフリアさんによって見せられた、見事な水田と大豆畑、そして、清流を利用しての大規模山葵畑が有った方向である事を思い出す。


 ……あいつら、まさか……!?


 そんな嫌な予感が氷柱となって脊髄に突き込まれた様な錯覚をもたらした為に、本能的かつ反射的に『武器創造』の『技能』にて新たな槍を造り出し、二人を伴って里長のツリーハウスを飛び出して行くのであった。



 ……やらせはせん!やらせはせんぞぉ……!!

 最悪でも、お米様だけは守ってみせる!!!




 そんな決意が通じたのか、畑関係に乾達が破壊行為を及ぼす前に、どうにか取り押さえる事に成功したが、俺達の格好(パン一)やら、周囲の状況(俺達に対して好色的な視線を向けるネフリアの人達)やらから勘違いしてバーサークした女性陣を抑え込む事に一苦労したりするのだが、それはまた別のお話。

……取り敢えず、次回からはもうちょっと真面目に妖精国目指します。


面白い、かも?と思って頂けたのでしたら、ブックマークや評価、感想等にて応援して頂けると大変ありがたいですm(_ _)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新作始めてみました 『血塗れの殺し合いはもうお腹いっぱいだったので、テンプレ展開を期待して追放される為にわざと非戦闘系スキルばかり選んだら、何故か戦闘系スキルの連中を差し置いて『救世主』扱いされる様になりました』 珍しく戦闘少なめなコメディよりの作品になってます ……なってるハズです 良かったら読んでみて下さいm(_ _)m
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ